「インターは何年生でどこまで学ぶの?」「日本の小6はインターだと何Year?」——学校選びの前に、まずカリキュラム全体の地図を持っておくと迷いません。英国式インターでは、一般にYear1〜6をプライマリー、Year7〜11をセカンダリー、Year12〜13をシックスフォームと呼びます。ただし、採用する教育プログラムや資格(IGCSE・A Level・IBDPなど)は学校ごとに異なります。この記事では、マレーシアで採用例の多いCambridge(ケンブリッジ)系の学校を中心に、Year⇔日本の学年の対応表と、各学年で「実際にどう変わっていくか」を現地目線で整理します(学年の配置や制度は学校・カリキュラムにより異なります。2026年時点・各校公式でご確認ください)。
英国式カリキュラムの全体像(Year1〜A Level)
英国式インターは、学年を「学年(Year)」で数えます。日本のように4月始まりではなく、多くの学校で8月または9月に学年度が始まるため、同じ年齢でも日本より1学年進んで見える場面があります。学年の呼び方は、大きくは次の3つの段階に分かれます。
- プライマリー(Year1〜6):小学校段階。読み書き・計算などの基礎を身につける時期です。Cambridge Primaryを採用する学校では、Primary修了時にCambridge Primary Checkpointという外部評価を実施する場合があります(実施は任意で、すべての英国式スクールで行われるわけではありません)
- セカンダリー(Year7〜11):中等教育段階。教科が増え、英語力に応じた支援やクラス編成が入ります。多くの学校でYear10〜11の2年間でIGCSEを履修しますが、開始学年・履修期間は学校によって異なります
- シックスフォーム(Year12〜13):大学進学準備段階。多くの学校ではA Levelなどの進学資格を履修しますが、IBDPなど別の課程を提供する学校もあります
ここで大事なのは、「学年が上がるほど、学ぶ内容も・必要な英語力も段階的に上がる」という点です。同じインターでも、Year3で入るのとYear10で入るのでは、求められる準備がまったく違います。なお、英国式スクールと一口に言っても、Cambridgeを採用する学校もあれば、English National CurriculumやほかのIGCSE試験機関(Pearson Edexcelなど)を採用する学校もあり、Year区分・資格・科目の組み合わせは学校が決めます。まずは全体像をつかんだうえで、お子さんの現在地と照らし合わせていきましょう。
Year⇔日本の学年 対応表
下の表は、9月始まり・8月末を学年区切りとする一般的な英国式カリキュラムでの、Year・年齢・日本の学年の年齢上のおおよその重なりを示す目安です。9月始まり・8月31日をカットオフとする学校では、年齢上はYear7が日本の小学6年生前後と重なる時期があります。ただし、日本は4月始まりのため、一年を通して「小6=Year7」と固定的に対応するわけではありません。正確なYearは、入学予定年度と生年月日から確認してください。
Yearを正確に調べるには、「現在の日本の学年」だけでなく、①生年月日 ②入学を希望する学年度 ③入学月 ④学校のカットオフ日が必要です。
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| 学年(Year) | 年齢の目安 | 日本の学年(年齢上のおおよその重なり) | 段階 |
|---|---|---|---|
| Reception | 4〜5歳 | 幼稚園(年中〜年長) | 幼児期(EYFS) |
| Year 1 | 5〜6歳 | 幼稚園 年長相当 | プライマリー |
| Year 2 | 6〜7歳 | 小学1年生 相当 | プライマリー |
| Year 3 | 7〜8歳 | 小学2年生 相当 | プライマリー |
| Year 4 | 8〜9歳 | 小学3年生 相当 | プライマリー |
| Year 5 | 9〜10歳 | 小学4年生 相当 | プライマリー |
| Year 6 | 10〜11歳 | 小学5年生 相当 | プライマリー(最終) |
| Year 7 | 11〜12歳 | 小学6年生 相当 | セカンダリー |
| Year 8 | 12〜13歳 | 中学1年生 相当 | セカンダリー |
| Year 9 | 13〜14歳 | 中学2年生 相当 | セカンダリー |
| Year 10 | 14〜15歳 | 中学3年生 相当 | IGCSE開始 |
| Year 11 | 15〜16歳 | 高校1年生 相当 | IGCSE最終 |
| Year 12 | 16〜17歳 | 高校2年生 相当 | A Level |
| Year 13 | 17〜18歳 | 高校3年生 相当 | A Level(最終) |
※「小6だから必ずYear7」ではありません。実際のYear配置は、まず学校が定める生年月日のカットオフ日を基準に判断されるのが一般的です。そのうえで、転校元の教育制度・在籍学年・学習歴・入学審査の結果などを考慮する学校もあります。年齢相当のYearとは別の配置を提案されることもありますが、下の学年への配置を原則認めない学校もあるため、一般化はできません。ピンクの行(Year7=小6相当)は、日本のご家庭が最も迷いやすい「小学校→中等教育の境目」です。
日本のご家庭からいちばん多い誤解が、「日本の学年でそのまま横スライドできる」という思い込みです。多くの学校ではまず生年月日のカットオフ日を基準にYearが判断され、そのうえで学習歴や入学審査の結果を考慮する学校もあります。当社のご相談では、生年月日・現在の学年・英語の状況をうかがって「渡航時期だとおそらく何Yearあたりか」の見当をお伝えし、そのうえで各校の実際の配置ルールを確認するようにしています。年齢より下の学年への配置は卒業年齢・学生パス・大学進学の時期にも影響し得るため、配置の可否は各校に個別に確認することをおすすめしています。
プライマリー(Year1〜6)で学ぶこと
プライマリーは、英語環境に慣れながら学びの基礎をつくる段階です。ただし「小学校だから楽」ではなく、学年が上がるごとに一段ずつ内容が発展していくのが特徴です。Cambridge系の学校では、Primary → Lower Secondary → IGCSE へと段階的に学習内容が発展するよう設計されていますが、これらは別々のプログラムであり、Primary段階を「IGCSEカリキュラム」と呼ぶわけではありません。採用するプログラムや授業内容は学校によって異なります。おおまかな流れは次のとおりです。
| 学年のまとまり | この時期に育つこと(一般的な傾向) |
|---|---|
| Year 1〜2 | 読み書き・数の概念・学校生活の基礎を段階的に身につける時期。小テストや評価の方法は学校によって異なります。 |
| Year 3〜4 | 文章読解・調査・発表・文章題などの比重が増える学校が多い時期。学ぶ内容が少しずつ具体的・専門的になります。 |
| Year 5〜6 | 教科ごとの語彙や、根拠を示して説明する課題が増え、セカンダリーへの準備が進む時期。Primary最終学年のYear6では、学校によってCambridge Primary Checkpointなどの外部評価を実施する場合があります。 |
※上記は一般的な傾向です。具体的な教材・テスト・進度・プレゼンやテストの開始時期は学校によって異なります。
Primary最終学年で名前が挙がる「Cambridge Primary Checkpoint」は、Cambridge Primaryを採用する学校が、Primary課程の修了段階(Stage6=Year6相当)で到達度を確認するために任意(optional)で利用する外部評価です。英語(First Language English/English as a Second Language)・数学・理科の3教科をカバーし、Global Perspectivesは筆記試験ではなくチームプロジェクト(分析・協働・調査などのスキルを見る課題)として評価されます。合否で進級が決まる入試ではなく、次の段階に進む前の「現在地の確認」の位置づけです(Cambridge Internationalの公式情報にもとづく。2026年時点)。実施の有無や、どの科目を採用するかは学校によって異なるため、志望校に確認してください。
プライマリーのどの学年から入るか迷う場合は、まずお子さんの英語と学習の現在地を一緒に整理しましょう。小学生の留学は小学生留学の記事もどうぞ。
プライマリーで見落とされがちなのが、学年が上がるにつれて増える「英語で考えて発表・記述する」負荷です。会話ができても、発表や文章題、教科の専門用語になると一気にハードルが上がる、というご相談を当社でもよくいただきます。日本語で自分の考えを表現できる年齢(おおむね7〜10歳)で入ると、日本語と英語をバランスよく伸ばしやすい一方で、「アカデミックな内容をどちらの言語で学んでいくか」の方針は早めに決めておくと、後の学年で迷いません。英語の追加サポートの位置づけは、日本語話者にどう効くかを日本語への影響の記事でも触れています。
セカンダリー(Year7〜11)とIGCSE
Year7からはセカンダリー(中等教育)に入り、教科数が増え、専門科目が導入されていきます。英語面では、英語力に応じてEAL(English as an Additional Language=英語を母語としない生徒への追加言語支援の総称)を受けたり、Cambridgeの英語シラバスの区分であるEnglish as a Second Language(第二言語としての英語)とFirst Language English(第一言語としての英語)を履修したりする学校があります(英語シラバスの区分名はCambridge Internationalの公式情報にもとづく。2026年時点)。ただし、どの区分・支援を用意するか、その対象学年・通常授業との関係・クラス分けの方法は学校ごとに異なるため、入学前に「どの基準でクラスや支援が決まり、通常授業とどう並行するか」を確認しておくと安心です。
| 学年 | この学年の特徴(一般的な傾向) |
|---|---|
| Year 7〜8 | セカンダリー開始。教科数が増え、専門科目(歴史・地理・Global Perspectivesなど)が導入されていく。英語力に応じた支援やクラス編成が入る学校が多い。 |
| Year 9 | Lower Secondaryの最終段階。Cambridge Lower Secondaryを採用する学校では、課程修了時にCheckpointを実施する場合がある(任意)。将来のIGCSEに向けて得意分野を把握し、科目選択をイメージし始める時期。IGCSEの科目選択や開始時期も学校によって異なる。 |
| Year 10〜11 | 多くの学校でIGCSE科目を履修する段階。英語・数学・理科などを学校指定科目とし、そこに選択科目を組み合わせる例があるが、必修科目・選択数・履修できる科目は学校ごとに異なる。Year11はIGCSE課程の最終学年にあたり、最終試験に向けた対策を行う。 |
整理すると、IGCSEは主に14〜16歳を対象とするUpper Secondary段階の国際資格で、多くの学校ではYear10〜11の2年間で履修します。ただし、開始学年・履修期間・試験時期・採用する試験機関(Cambridge International、Pearson Edexcelなど)は学校によって異なります(一部の学校ではYear9から準備や一部履修を始める場合もあります)。試験機関が違うと科目コードや評価方法が一致しない場合があるため、IGCSE途中での転校では試験機関まで確認しておくと安心です。
また、IGCSEは科目ごとに受験し、科目ごとに成績が付く国際資格で、学校の卒業証書や日本の高校卒業資格と同じものではありません。大学進学には通常、その後にA Level・IBDP・Foundationなどの進学課程を履修します(2026年時点・各校公式でご確認ください)。
当社の編入相談でよくお伝えしているのが、「多くの学校でYear10前後からIGCSEの履修が始まる」という点です。IGCSEが始まると、英語の底上げと専門科目の学習を同時に進めることになるため、Year9以前に入学しておくと、学校の授業形式や英語環境へ慣れる時間を確保しやすい場合があります(Year9のカリキュラムやIGCSEの開始時期は学校ごとに異なります)。とくにYear11(IGCSE課程の最終学年)からの途中編入は、試験機関・履修科目・既習範囲・Coursework・試験登録の時期が転校前の学校と一致しないことがあり、新規入学を受け付けない学校もあります。受け入れの可否は英語力だけでなく、これまでの履修内容を含めて個別に確認が必要です。「中3・高1のタイミングで思い立った」というご相談は多いので、学年によって現実的な選択肢が変わる点は、早めに知っておいていただきたいところです。編入の時期は途中編入のタイミングの記事でも詳しく扱います。
A Level(大学進学準備)
英国式校のYear12〜13はシックスフォーム(Sixth Form)と呼ばれ、多くの学校ではここでA Levelなどの大学進学資格を履修します。Cambridge International A Levelは通常2年間、AS Levelは通常1年間で履修しますが、学校によってはIBDPなど別の進学課程を提供しています(Year12〜13という学年名がそのままA Levelを意味するわけではありません)。
A Levelでは、進路に合わせて少数の科目を絞り、高度なレベルで英語によって学びます。たとえばCambridge International AS&A Levelでは、数学・物理・化学・生物・経済・ビジネス・歴史・地理・心理学・コンピューターサイエンス・アート&デザインなどを含む50を超える科目から、学校がほぼ自由な組み合わせで提供できる仕組みです(Cambridge Internationalの公式情報にもとづく。2026年時点)。ただし実際にどの科目を開講し、どんな組み合わせを認めるかは学校・採用する試験機関によって異なるため※各校が実際に提供するA Levelの科目・組み合わせは学校/試験機関により異なる。各校公式で確認、志望大学・学部の出願要件と照合して選ぶ必要があります。たとえば理工系では数学や物理、医学系では化学や生物など、大学・学部によって指定科目や成績条件があるため、学校で選べる科目を確認する前に志望大学の出願要件を調べておくと安心です。
英語面では、A Levelは専門性の高い教材を読み、論理的な答案やレポートを英語で作成する力が前提になります。EAL・Academic English・IELTS対策・Learning Supportなどの英語支援を提供する学校もありますが、支援の有無や内容は学校によって異なるため※Sixth Formでの英語支援(EAL/Academic English等)の有無・内容は学校により異なる。各校公式で確認、入学前に確認しておきましょう。
なお、A Levelへの進学に、IGCSEそのものが必ず絶対必要とは限りません。学校によっては、通常より短期間でA Level修了を目指すFast Track課程や、IGCSE以外の中等教育課程を修了した生徒を受け入れる制度がある場合もあります。ただし、入学要件・履修期間・取得できる資格・大学出願上の扱いはプログラムごとに異なります。志望大学の出願要件と学校の公式資料を必ず照合してください(2026年時点・学校により運用は異なります)。
どの学年から入るのが現実的か
Yearが上がるほど、英語そのものに加えて、教科内容・履修科目・試験制度との接続が重要になります。目安をざっくり整理すると次の通りです。
比較的入りやすい・伸ばしやすい
- 7〜10歳(プライマリー):日本語で気持ちを表現できる時期。日英をバランスよく伸ばしやすい
- 中学1〜2年(Year8前後まで):まだ英語とじっくり向き合う時間が残っている
- IGCSE開始前(多くの学校でYear9以前):授業形式や英語環境に慣れる時間を確保しやすい場合がある
慎重に確認したい
- IGCSE履修中(多くの学校でYear10〜):科目選定と本格カリキュラムが始まる。英語習得と専門科目を同時進行する準備が必要
- Year11(IGCSE課程の最終学年)からの編入:試験機関・履修科目・既習範囲・試験登録時期の不一致から、入学を受け付けない学校もある
- 高校生・A Levelから:選択した少数科目を高度なレベルで英語によって学ぶ。志望学部に必要な科目・成績条件から逆算して選ぶ
大切なのは、学年そのものより「英語で学び切れる状態でその学年に入れるか」です。とくにIGCSE開始後の編入では、英語力だけでなく、試験機関・履修科目・既習範囲・Coursework・試験登録の時期を確認する必要があります。学年の空きや入学審査の条件も学校ごとに異なるため、詳しくは何歳から入るのが現実的かの記事と、途中編入なら途中編入のタイミングの記事もあわせてご覧ください。
「うちの子は今の英語・学年だと、渡航時期でおよそ何Yearに入れる?」——生年月日と現在の学年をうかがえば、見当と確認ポイントを一緒に整理できます。
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よくある質問
インターのYear(学年)は日本の学年とどう対応しますか?
英国式インターは日本と学年の区切りが1つずれるのが目安です。9月始まり・8月31日をカットオフとする学校では、年齢上はYear7が日本の小学6年生前後と重なる時期があります。ただし日本は4月始まりのため、一年を通して「小6=Year7」と固定的に対応するわけではありません。実際のYear配置(Year Group Placement)は、まず学校が定める生年月日のカットオフ日を基準に判断され、そのうえで学習歴や入学審査の結果を考慮する学校もあります。正確なYearは、①生年月日 ②入学希望年度 ③入学月 ④学校のカットオフ日をもとに、各校のYear Group Placement表で確認してください。
インターには何歳・何年生から入れますか?
英国式ではYear1が一般に5〜6歳の年齢帯に当たり、幼児期のクラス(Nursery/Reception)を設ける学校もあります。ただし、幼児部を含む最低受け入れ年齢や生年月日のカットオフ日、空き枠・入学審査・英語力の条件は学校ごとに異なり、学年が上がるほど求められる英語力・学習の前提も上がります。何歳から入るのが現実的かは、「何歳から入るのが現実的か」の記事もあわせてご確認ください。
IGCSEとA Levelは何が違いますか?
IGCSEは主に14〜16歳を対象とするUpper Secondary段階の国際資格で、多くの学校ではYear10〜11の2年間で履修します。科目ごとに受験・成績が付く資格で、学校の卒業証書や日本の高校卒業資格と同じものではありません。A Levelは、その先のシックスフォーム(多くの学校でYear12〜13)で履修する大学進学資格で、進路に合わせて少数の科目を深く学びます。A Levelでは高度な読解・記述力が求められ、EALやAcademic Englishなどの英語支援の有無・内容は学校によって異なるため、入学前に確認してください(2026年時点・各校公式でご確認ください)。
途中から編入するなら何年生までが現実的ですか?
多くの学校ではYear10前後からIGCSEを履修するため、それ以前に入学すると学校の授業や英語環境へ慣れる期間を確保しやすい場合があります。ただし、Year9からIGCSE準備を始める学校もあり、編入可能な最終学年は学校ごとに異なります。IGCSE課程の最終学年(多くの学校でYear11)からの編入は、試験機関・履修科目・既習範囲・試験登録時期の不一致から、学校が新規入学を受け付けないこともあります。詳しくは「途中編入のタイミング」の記事と、希望校への個別確認をおすすめします。
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