結論として、マレーシア入国で押さえるのは①有効期限6か月以上のパスポート ②到着72時間(3日)前から出発前までに済ませるMDAC(デジタルアライバルカード)登録 ③ビザの要否の確認の3点です。短期の下見でも必要になるので、教育移住を考え始めた段階で流れを知っておくと安心です。制度は変わることがあるため、渡航前に必ずマレーシア移民局公式(imi.gov.my)で最新をご確認ください。
この記事の目次
マレーシア入国に必要なもの
- パスポート:入国時に有効期限が6か月以上残っていること
- MDAC(デジタルアライバルカード):到着予定日時の72時間(3日)前から出発前までにオンライン登録(無料)
- ビザ:日本国籍の場合、観光・商用の短期滞在は基本ビザ不要で、1回の入国につき最大90日滞在できます(2026年時点。最新はマレーシア移民局・在マレーシア日本国大使館の公式情報でご確認ください)。ただし、就学・就労・長期滞在は別途手続きが必要(ビザの考え方はこちら)
- 復路・第三国行きの航空券、滞在先情報を求められる場合があります
※制度・必要書類・滞在可能日数は変わることがあります。最新は在マレーシア日本国大使館・マレーシア移民局の公式情報(imi.gov.my)でご確認ください。
デジタルアライバルカード(MDAC)とは
MDAC(Malaysia Digital Arrival Card)は、マレーシアに入国する外国人全般が対象とされる電子申告フォームで、入国手続きのなかの一手続きにあたります。2023年12月に開始され、2024年1月から到着前の提出が原則化されました。運営はマレーシア移民局で、目的は入国審査の効率化です。ビザの代わりではありません。長期パスを持つ人などは対象から免除されていますが、「短期の旅行者だけの制度」ではない点に注意してください。
入国手続きとして押さえておきたい要点は次の3つです。
- 登録時期:到着予定日時の72時間(3日)前から出発前までに登録します(それより前は登録できません)。
- 料金:完全無料。料金やクレジットカード情報を求めるサイトは非公式(詐欺・有料代行)です。公式ポータル(imigresen-online.imi.gov.my/ドメイン「imi.gov.my」が公式)を直接開いてください。
- 対象:日本国籍も対象です。長期パス保有者などは対象外(→MDACが免除される人)。
登録の具体的な手順(5ステップ)・入力項目・つまずきやすいポイント・登録内容を間違えたときの対処は、MDAC(デジタルアライバルカード)の登録方法を画面つきで解説した記事にまとめています。実際に登録するときはそちらをご覧ください。
ご家族の相談で多いのが「子どもの分も要る?」という点。MDACは各人ごとに、その子自身のパスポートで判定されるため、免除の対象でなければ乳幼児を含めお子さん一人ひとりの登録が必要です(保護者の分だけでは足りません)。また、教育移住で学生パス(Student Pass)や保護者の帯同パスなど長期の在留資格を取得した後は、そのパスの有効期間中はMDACの対象外とされています。「短期の下見で入るときは家族全員分、長期パスを取った後は免除」と整理しておくと混乱しません。
MDACが免除される人
次の人はMDACの対象外とされています(公開日時点。最新の免除対象は移民局公式(imi.gov.my)でご確認ください)。
- マレーシアの長期パス保有者(就労パス・学生パス(Student Pass)・MM2H・永住権(PR)など)=そのパスの有効期間中
- シンガポール国籍者(※シンガポールの永住権者〈非国籍〉は免除されません)
- 外交・公用旅券の保有者
- 一部のトランジット(乗り継ぎ)
- 陸路の国境パス保有者 ほか
登録の具体的な入力手順やつまずきやすいポイントは、MDACの登録方法をまとめた記事で画面に沿って解説しています。あわせてご覧ください。
渡航前に準備しておくものチェックリスト
入国自体はシンプルですが、審査官に求められたときすぐ出せるかで通過のスムーズさが変わります。下見でも本渡航でも、次を手元にそろえておくと安心です。
- パスポート:残存期間が6か月以上あるか渡航前に確認
- MDACの登録控え:確認番号や控えをスマホですぐ表示できるように
- 復路または第三国行きの航空券:入国審査で出国予定の提示を求められるケースがあります(運用にばらつきあり)。スマホですぐ表示できるようにしておくと安心です
- 滞在先の情報:ホテル名・住所や、移住なら滞在予定先が分かるもの(MDACの入力にも使います)
- 長期滞在予定の方の書類:長期滞在予定の方は、学校からの案内やビザ申請に関する書類があるとスムーズです
とくにMDACは到着の3日前から登録が始まるため、日程を逆算して出発前に済ませておくのが基本です。子ども連れは人数分の登録が必要で、出発準備で忘れやすい点です。
入国から滞在開始までの流れ
到着から街に出るまでの流れは、旅行でも移住準備でも共通です。全体像を知っておくと当日あわてずに済みます。
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入国審査
パスポートとMDACの控えを提示。日本人は条件を満たせば自動化ゲート(Autogate)も利用できます。有人カウンターでは指紋採取や滞在目的の質問を受ける場合があります。
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荷物受け取り・税関
預け荷物を受け取り、申告物がなければそのまま通過します。
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SIMカードの購入
空港でSIMカードの購入や両替ができます。到着後すぐネットにつながると、配車・地図・翻訳がぐっと楽になります。
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Grab(配車)で滞在先へ移動
マレーシアでは配車アプリ「Grab」が定番です。Grabアプリは日本出発前にインストールしておくと安心で、到着後はアプリで滞在先を指定するだけで移動できます。
長期滞在に必要なパスの種類や取得の考え方は、マレーシア移住の条件を整理した記事で詳しく触れています。入国後の生活立ち上げの全体像は総合ガイドにまとめています。
日本人が使える自動化ゲート(Autogate)
クアラルンプール国際空港(KLIA・T1/T2)では、日本人も自動化ゲート(Autogate)を利用できます(2026年時点で日本を含む63か国が対象。マレーシアは日本からの渡航者にAutogate利用を案内しています)。有人カウンターに並ばずにパスポートで通過できるため、到着後の時間短縮になります。最新の対象国・運用は在マレーシア日本国大使館・マレーシア移民局の公式情報でご確認ください。
- 利用条件:MDACを登録済みであること(Autogateを使う場合も、到着の3日前から出発前までにMDAC登録が必要です)。お子さまは身長120cm以上であればAutogateを利用でき、120cm未満の場合は保護者と一緒に有人カウンターへ進みます(明確な最低年齢の規定は設けられておらず、身長が目安です。細かい運用は空港・移民局の最新案内でご確認ください)。
- 初回の扱い:在マレーシア日本国大使館の案内によると、初回のマレーシア入国時は有人カウンターでパスポート登録・照合を行う必要があり、この初回登録を済ませると出国時からAutogateを利用できるようになります。2回目以降の渡航では、MDACを提出すれば入国・出国ともにAutogateを利用できます(2026年時点。運用は変わり得るため、渡航前に最新情報をご確認ください)。
- 注意:初回入国時の有人カウンター登録は必要ですが、それ以降はAutogateでスムーズに通過できます。
下見のご家族をお迎えしていると、Autogateを知らずに長い有人レーンに並んでしまう方が多いです。お子さんが身長120cm以上で、MDACさえ登録できていれば、親子でAutogateをスムーズに通れます。到着後の疲れを一番減らせるポイントなので、渡航前にお伝えするようにしています。
よくある誤解と失敗パターン
入国手続きでつまずく方の相談は、毎回よく似ています。知っておけば避けられるものばかりです。現地エージェントとして特に多いのは、次の3つです。
- 滞在先の住所を英語で表示できず、空港で焦る:MDACや入国審査で滞在先の住所を聞かれます。ホテル名・住所を英語ですぐ出せるよう、スマホにメモしておきましょう。
- 保護者だけ登録して、子どもの分を忘れる:MDACは各人ごとの登録です。乳幼児も対象なので、家族の人数分を忘れずに。
- 検索広告の有料代行サイトに誘導され、不要な料金を払う:MDACは無料です。検索上位に代行サイトが出ることがあるので、公式URL(imigresen-online.imi.gov.my)を直接入力してください。
そのほか、次のような思い込みも避けたいポイントです。
- 「MDACはビザの代わり」と思っている:MDACは入国申告フォームで、就学・就労・長期滞在の手続きは別です。
- 早く済ませようと前もって登録しようとする:到着の3日前より前には登録できません。日程を逆算して行います。
教育移住と入国手続きのつながり
教育移住は「入国して終わり」ではなく、下見から本渡航まで段階を踏むのが一般的です。全体の流れを図で見ておくと、どの段階でどんな手続きが要るか整理できます。
日本出発
パスポート・航空券を準備。長期滞在を見据えるなら学校情報も集めておきます。
MDAC登録
到着の3日前から出発前までに、公式ポータルで家族全員分を登録します。
学校見学・住まい探し
短期滞在中に学校を見学し、住まいの内見をします。多くのご家庭がこの下見で判断します。
入学決定
見学をふまえて学校を決定。入学に必要な書類をそろえます。
Student Pass(学生パス)取得
入学が決まると、学校を通じて学生パス等の申請に進みます。この段階で長期の在留資格を得ます。
本渡航
長期パスを取得した後は、そのパスの有効期間中はMDACの対象外になります。
多くのご家庭では、まず短期滞在で学校見学や住まい探しを行い、その後に学生パス等の取得を進めます。いきなり長期手続きから始めなくてよいと分かると、動き出しのハードルがぐっと下がります。ただし入国方法や手続きの流れは学校やビザの種類によって異なるため、事前確認が必要です。渡航前の段取りから、遠慮なくご相談ください。
入国手続きより、その先のビザ・学校・住まいをどう組み立てるかで迷う方がほとんどです。学校見学から住まい探しまでの流れは、下記の総合ガイドでもあわせて整理しています。
入国後のビザ・学校・住まいまで、まとめて相談できます
教育移住は「入国手続き」だけでなく、ビザ・学校選び・住まいが連動します。
マレーシア移住の全体像は、総合ガイドで整理しています。
よくある質問
デジタルアライバルカード(MDAC)はいつ登録すればいいですか?
到着予定日時の72時間(3日)前から登録できます。それより前は登録できないため、到着の3日前から遅くとも出発前までに必ず済ませておくのが基本です。空港到着時の登録が案内されるケースもありますが、確実ではないため事前完了を強くおすすめします。登録は無料で、移民局の公式ポータル(imigresen-online.imi.gov.my)から行います。
教育移住で長期パスを持っている場合もMDACは必要ですか?
就労パス・学生パス(Student Pass)・MM2H・永住権(PR)など、マレーシアの長期パスを保有している方は、そのパスの有効期間中はMDACの対象外とされています。MDACはマレーシアに入国する外国人全般が対象で、長期パス保有者などが免除されている位置づけです。免除の範囲は変わり得るため、渡航時に移民局公式(imi.gov.my)でご確認ください。
子ども(同伴の未成年)の分もMDACの登録は必要ですか?
はい。MDACは各人ごとに、その方自身のパスポートで判定されます。免除の対象でなければ、乳幼児を含めお子さん一人ひとりの登録が必要です。保護者の分だけで済ませず、同伴するお子さんの分も忘れずに登録してください。
乗り継ぎ(トランジット)だけでもMDACは必要ですか?
一部の通過客は免除される場合がありますが、いったん入国する場合など、原則として必要になるケースがあります。ご自身の航空券や空港での動線によって扱いが異なるため、渡航前に移民局公式(imi.gov.my)で必要かどうかをご確認ください。
MDACの登録内容を間違えたらどうすればいいですか?
提出済みのMDACは編集できません。誤りに気づいたら、正しい内容であらためて新規に登録し直す(再提出する)のが公式の対応です。提出後は登録確認機能で内容を確認できます。最新の取り扱いは移民局公式(imi.gov.my)でご確認ください。
パスポートの残存期間に条件はありますか?
入国時点で有効期限が6か月以上残っているパスポートが必要とされています。渡航前に残存期間を確認してください。