結論から言うと、インターナショナルスクールを卒業したあとの進路は「海外の大学」「日本の大学」「マレーシア国内の大学」の3方向で、日本の大学も受けられます。ただし、そのための資格が認められる条件は決まっていて、16歳前後で受けるIGCSEだけでは足りないなど、あとから気づくと選べる進路の幅が狭まってしまう分岐点があります。この記事では、文部科学省と各大学が公表している情報をもとに、条件・カリキュラム別の出口・逆算のスケジュールを整理します。
インター卒業後に進める3つの方向
インターナショナルスクールの卒業生が進む先は、大きく①海外(英国・豪州・米国・カナダなど)の大学 ②日本の大学 ③マレーシア国内の大学の3方向に分かれます。多くの保護者の方が「海外か日本か、どちらかに絞らないといけない」と考えていらっしゃいますが、実際には両方を残したまま進める設計が可能です。
両方を残せる理由は、入学の時期がずれているからです。日本の大学には海外の学校を卒業した人を対象にした入試の枠があり、秋(9〜11月)に選考を行って翌年4月に入学する形が中心です(夏や冬に実施する大学、9月入学枠を設ける大学もあります)。一方、英国・米国の大学は秋に学年が始まり、豪州は2〜3月開始が主流です。時期が重なりにくいため、海外大学に出願しつつ日本の大学も併願する、という組み方ができます(出願資格と日程は大学・学部によって異なるため、志望校ごとの確認は必要です)。
一方で、どのルートも「12年の課程を修了していること」が土台になります。ここを外すと選択肢そのものが消えてしまうため、まず資格の話から確認します。
ご相談でいちばん多いのが、「インターに入れたら自動的に海外大学に行くものだと思っていた」というお話です。実際には、インターに在籍していること自体は進路を保証しません。どの資格を、いつ、どの学校で取るかを決めた時点で行き先の幅が決まります。
そして、その決断のタイミングは想像よりずっと早く来ます。多くの学校でYear 11が終わる段階(日本の高校1年相当)には、次に進む課程を選ぶことになるからです。「高校3年生になってから考える」という日本の感覚のままでいると、選べる幅が狭まった状態で相談に来られることになります。
日本の大学入学資格が認められる条件
結論として、日本の大学に出願する資格が認められるのは、主に次の4つのパターンです。文部科学省が「大学入学資格」として公表している内容にもとづきます。
| 認められるパターン | 内容 |
|---|---|
| ① 外国の正規の課程を12年修了 | その国の学校制度で正規の課程とされている12年の教育を修了した人。もっとも基本になるルートです |
| ② 国際的な資格を取得 | 国際バカロレア(IB)のディプロマ、GCE Aレベル、国際Aレベル、アビトゥア、バカロレア、欧州バカロレアなどの資格保持者。かつてあった「18歳に達していること」という年齢要件は2019年1月に撤廃されました |
| ③ 認定を受けた学校の12年課程を修了 | 国際的な学校評価団体(WASC・ACSI・CIS・NEASC・Cognia)の認定を受けた教育施設で、12年の課程を修了した人。日本国内の学校だけでなく、海外の学校も対象です |
| ④ 準備教育課程を修了 | 海外での課程が11年など12年に届かない場合、文部科学大臣が指定する準備教育課程を修了することで資格が認められる道 |
※「12年の課程」とは、日本の小・中・高にあたる12年分の学校教育を指します。認められる資格や評価団体の範囲は、これまでも告示の改正で追加されてきました。最新の一覧と条件は必ず文部科学省の公表資料でご確認ください。
見落としやすい2つの落とし穴
ここで、実際に相談の場でつまずきやすいポイントが2つあります。どちらも競合の情報ではあまり触れられていませんが、進路の可否を左右します。
1つめは、IGCSEだけでは足りないこと。IGCSE(International General Certificate of Secondary Education=国際的な中等教育修了資格)は、14〜16歳を対象とした課程の修了試験です。英国式のインターでは大きな節目ですが、日本の大学入学資格として資格名で挙げられているのはGCE Aレベル・国際Aレベル・IBディプロマなどで、IGCSEはそこに含まれていません。理由は構造的なもので、IGCSEを修了した段階ではまだ12年の課程を終えていないからです。IGCSEのあとにAレベル・IBディプロマ・AUSMATなどの大学進学課程(プレユニバーシティ)へ進んで、12年相当を満たすのが標準的な流れです。
2つめは、国際バカロレアの「CP」単体では資格として数えられないこと。国際バカロレアには複数のプログラムがあり、資格として認められると整理されているのはDP(ディプロマ・プログラム)の修了者です。キャリア教育と組み合わせるCP(キャリア関連プログラム)の修了者は含まれないとされています。ただしこれは「CPを取ると日本の大学に行けない」という意味ではありません。CPとは別のルートとして、在籍校が国際的な評価団体の認定を受けており12年の課程を修了していれば、その要件で資格が認められる場合があります。学校の資料に「IB校」とだけ書かれている場合、お子さんが取るのがDPなのかCPなのかを必ず確認してください。
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カリキュラム別・出口マップ
結論を先に言うと、日本の大学への出願のしやすさで見ると、IBディプロマとAレベルが一歩リードします。この2つは資格そのものが日本の大学入学資格として名指しで認められているのに対し、AUSMATやカナダ式・米国式は資格名では挙げられておらず、「その国の正規の12年課程を修了しているか」「学校が国際的な評価団体の認定を受けているか」といった別の要件で判断されるためです。
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| カリキュラム | 日本の大学 | 英国 | 豪州・NZ | 米国・カナダ | マレーシア |
|---|---|---|---|---|---|
| IBディプロマ(DP) | ◎ 資格で認定 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| Aレベル(英国式) | ◎ 資格で認定 | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
| AUSMAT・SACE(豪州式) | ○ 課程・学校の要件で判断 | ○ | ◎ | ○ | ◎ |
| OSSD(カナダ式) | ○ 課程・学校の要件で判断 | ○ | ○ | ◎ | ○ |
| 米国式ハイスクール+SAT・AP | ○ 課程・学校の要件で判断 | ○ | ○ | ◎ | ○ |
ここで誤解しやすいのが、「○ 課程・学校の要件で判断」は「日本の大学に出願できない」という意味ではないということです。AUSMATもOSSDも、その国では正規の高校卒業資格として扱われています。違いは、告示に資格名で書かれているかどうか。名前で挙がっていれば資格だけで判断が済み、そうでなければ課程の年数や学校の認定という別の要件を満たしているかを確認することになる——手続きの入口が違う、という差です。
それぞれの特徴を一行で
IBディプロマ(DP)は、6つの教科群に加えて課題論文(EE)・知の理論(TOK)・課外活動(CAS)という3つの必修を、2年間で学ぶ国際的な課程です。国や学校をまたいで通用しやすい一方、学習量が多く、英語で書く量も相当あります。行き先を1か国に絞りきれていないご家庭に向いています。
Aレベルは、英国式の大学進学課程。ケンブリッジ国際(Cambridge International)やPearson Edexcelなどの試験機関が提供し、3科目前後に絞って深く学ぶのが特徴です。ケンブリッジ国際は、自社のAレベルが英国のAレベルと同等に扱われるとしています。得意科目がはっきりしている子と相性が良いカリキュラムです。
AUSMAT・SACEは豪州式の大学進学課程です。所定の科目要件を満たすとATAR(Australian Tertiary Admission Rank)が算出され、主に豪州の大学へ出願します。ATARは点数ではなく、同学年の中での順位を示す指標です。マレーシアの私立カレッジで広く提供されており、開講月によって最短10か月から15か月程度で修了できるのが特徴です(SACEは南オーストラリア州の資格で、マレーシアではAUSMATの名称で案内されることがあります)。
OSSDはカナダ・オンタリオ州の高校卒業資格(Ontario Secondary School Diploma)。所定の単位数に加えて、必修科目・オンラインで履修する単位・ボランティア活動の時間・州の識字テストの合格が条件になっており、一発試験ではなく積み上げ型である点が他と違います。卒業要件は年度によって追加されることがあるため、最新の要件は州政府の公式情報でご確認ください。
米国式ハイスクール+SAT・APは、高校の成績(GPA)に加えて、SAT(米国の大学入学審査で広く使われる共通試験)やAP(Advanced Placement=高校で大学レベルの科目を履修し、試験のスコアで力を示す仕組み)で学力を示す形。米国・カナダを本命にする場合の王道です。
日本の大学を受ける2つのルート
日本の大学に出願する場合、入口は主に「国際バカロレア入試」と「帰国生入試(海外就学経験者入試)」の2つです。名前が似ていますが、見られるものがまったく違います。
| 比較項目 | 国際バカロレア入試 | 帰国生入試 |
|---|---|---|
| 対象 | IBディプロマの取得者 | 海外の学校に一定期間在籍した人 |
| 主に見られるもの | IBのスコア・小論文・面接など | 海外での在籍年数、外国語検定のスコア、書類・面接など |
| 注意点 | 「取得済み」が条件で、取得見込みでは出願できない大学があります | 在籍年数の数え方(最終学年を含むか等)が大学ごとに異なります |
※上表は一般的な傾向の整理です。実施の有無・出願資格・選考方法は大学・学部ごとに大きく異なります。必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。
国際バカロレア入試
IBディプロマの成績を使って出願する入試です。国内の複数の大学が実施しており、文部科学省のIB教育推進コンソーシアムのサイトで、IBを活用した入試を行う大学の一覧が公開されています。国立・私立の双方に実施校があります。
注意したいのが出願のタイミングです。入試の回や方式によっては「ディプロマを取得済みであること」が条件で、取得見込みでは出願できないことがあります。同じ大学でも、募集の回によって見込み可・不可が分かれる例があります。IBのスコアが確定するのは卒業後になるため、この条件があるかどうかで受験の年度そのものが変わります。募集要項で最初に確認すべきポイントです。
帰国生入試(海外就学経験者入試)
海外の学校で学んだ経験を対象にした入試です。名称は大学によって「帰国生入試」「海外就学経験者入試」「外国学校出身者選抜」などさまざまで、名前が違えば出願資格も違います。同じ「帰国生入試」でも、大学ごとに別の制度だと考えて要項を読んでください。大学ごとに「中学・高校で通算◯年以上の在籍」といった在籍年数の条件が定められており、この数え方が大学によって違います。「最終学年を含めて継続2年以上」と定める大学もあれば、通算での在籍を認める大学もあります。
教育移住のご家庭で必ず確認していただきたいのが、「保護者の海外勤務」が出願条件に入っているかどうかです。条件に含めていない大学もあれば、「渡航が保護者の海外勤務等のやむを得ない事情によること」を明記している大学もあります。同じ大学の中に、この条件を課すルートと課さないルートの両方を用意している例もあります。志望校が固まった段階で、大学の入試課へ直接確認することをおすすめします。
「日本の大学も受けられるようにしておきたい」というご希望は、非常によくいただきます。このとき現地でお伝えしているのは、学校を選ぶ段階で「その学校がどの評価団体の認定を受けているか」を確認しておくということです。学校の公式サイトのAccreditation(認定)のページに記載があり、見学時に質問すれば必ず答えてもらえます。
逆に、ここを確認しないまま数年通ってから「日本の大学も」と考え始めると、選べる入試が限られてしまうことがあります。カリキュラムの相性や日本人比率と同じくらい、認定の有無は出口に直結する条件です。
マレーシア国内で海外大学の学位を取る
意外に知られていないのが、マレーシアに住んだまま、英国や豪州の大学の学位を取れるという選択肢です。国内には海外大学の分校(ブランチキャンパス)が複数あり、卒業時に授与されるのは本校と同じ名義の学位です。
たとえばノッティンガム大学マレーシア校の場合、学位を授与するのは英国本校であり、各キャンパスで学術水準の同等性を確保しているとしています。モナッシュ大学マレーシア校は、マレーシアの高等教育資格庁(MQA)に認められ、豪州本校と豪州の規制当局(TEQSA)によって品質が保証されているとしています。加えて、マレーシアの大学と英国の大学が共同で運営し、修了時に2つの大学それぞれから証書が授与され、両校の卒業生になる「デュアルアワード」という仕組みもあります(サンウェイ大学とランカスター大学の提携などが該当します)。
この選択肢のメリットは、家族が離れずに済むことと、英国・豪州へ渡るより生活費を抑えられることです。デメリットは、留学ならではの「現地で暮らす経験」が得にくい点。お子さんが何を得たいかで評価が変わります。
※分校で取得できる学位の種類・入学要件・授業料は大学と学部で異なります。また、途中から他国のキャンパスへ移る制度(ノッティンガムのインターキャンパス・トランスファーなど)を設けている大学もありますが、条件は大学によって違います。検討される際は各大学の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
英語スコアと、逆算のスケジュール
海外の大学に出願する場合、多くは英語力の証明としてIELTSやTOEFLのスコアを求められます。英国の大学の学部課程では、おおむねIELTS 6.0〜7.0程度が求められることが多く、大学・学部によって差があります。医療系など、さらに高いスコアを求める分野もあります。インターに通っていれば自動的に足りるとは限らないため、受験する年度の要件を早めに確認して逆算することが必要です。
そのうえで、進路の分岐点を時系列に並べると次のようになります。学年の表記は英国式(Year)を基準にしています。
Year 9〜10|行き先の「候補国」を絞る
日本の大学を選択肢に残すのか、海外一本にするのかで、次に選ぶカリキュラムが変わります。この段階では絞りきらなくても構いませんが、「残したい選択肢」は決めておきます。
Year 10〜11|IGCSEに取り組む
英国式の学校では共通の土台。ここまでは進路による差が出にくい期間です。同時に、通っている学校がどの評価団体の認定を受けているかを確認しておきます。
Year 11の終わり|最大の分岐点
IBディプロマ・Aレベル・AUSMAT・OSSDなどから進む課程を選びます。ここで選んだものが、そのまま出願できる国の広さになります。
Year 12〜13|出願と英語スコア
大学の要件を確認し、IELTS・TOEFLを受験。日本の大学を併願する場合は、帰国生入試・国際バカロレア入試の要項が公表される時期を押さえておきます。
卒業は多くが6月|入学時期のずれを使う
英国・米国の大学は秋(米国は8月下旬から)に学年が始まり、豪州は2〜3月開始が主流。日本の帰国生入試は秋選考・翌4月入学が中心です。時期がずれるため、両方に出願する組み方ができます。
進路でつまずく3つのパターン
ご相談を受ける中で繰り返し出てくる、つまずき方が3つあります。いずれも早い段階なら避けられるものです。
1. 途中でカリキュラムの違う学校へ移る
Year 12以降にIBディプロマとAレベルの間で移ると、学習内容も評価の仕組みも異なるため、積み上げてきたものを引き継ぎにくくなります。転校を考える場合は、大学進学課程が始まる前(Year 11まで)に済ませるのが原則です。
2. 編入できる学年を過ぎてしまう
学校によっては、IGCSEやAレベル・IBディプロマの最終学年など「課程の途中」にあたる学年での受け入れを行っていない場合があります。「高校生になってから」と考えていると、受け入れ枠のある学年をすでに過ぎているということが起こります。受け入れの可否は学校・学年ごとに違うため、候補校に個別に確認してください。
3. 出口から逆算していない
いちばん多いのがこれです。学費・立地・日本人比率で学校を選び、出口の条件を後回しにしてしまうパターン。認定団体・提供カリキュラム・進学課程の有無の3点は、入学前に確認できます。
卒業後の就職はどうなるか
結論として、就職で有利か不利かを一般化することはできませんが、環境は変わってきています。日本の新卒採用は4月入社が中心で、6月卒業・9月入学のスケジュールとは噛み合わない面がありました。これに対して政府(内閣官房・文部科学省・厚生労働省・経済産業省)は2025年3月21日、経済界に対して海外留学経験者などへの多様な採用選考機会を求め、通年採用や秋季採用の導入を検討するよう要請しています。
ただし、これは要請であって企業に義務を課すものではありません。通年採用や秋季採用の枠を設ける企業もあり、国の調査では、そうした機会の提供を実感したという学生の割合は近年上がっています。一方で実際の採用スケジュールは企業ごとに差が大きいため、志望する業界・企業の募集時期を個別に調べることが前提になります。日本での就職を視野に入れるなら、大学在学中に日本のインターンシップへ参加するなど、接点を早めに作っておくのが現実的です。
あわせて考えておきたいのが、日本語です。海外大学に進む場合、生活も学業も英語が中心になり、日本語で論理的に書く・話す機会が減ります。日本での就職を選択肢に残すなら、日本語をどう維持するかを進学前から決めておくことが、進路の幅を守ることにつながります。
「うちの子の場合はどうなる?」を整理します
今の学年・在籍校・希望する国から、選べるルートと
次に決めるべきことを、現地スタッフが個別に整理します。
よくある質問
インターナショナルスクールを卒業したら、日本の大学は受けられますか?
受けられる道が用意されています。文部科学省は、国際バカロレア(IB)のディプロマやGCE Aレベルなどの資格を持つ人、および国際的な学校評価団体(WASC・ACSI・CIS・NEASC・Cognia)の認定を受けた教育施設で12年の課程を修了した人について、大学入学資格を認めるとしています。かつてあった「18歳に達していること」という年齢要件は、2019年1月の制度改正で撤廃されました。ただし実際に出願できるかどうかは大学ごとの募集要項で決まるため、志望校の要項を必ずご確認ください。
国際バカロレアのCP(キャリア関連プログラム)でも日本の大学に出願できますか?
CPの修了そのものでは、日本の大学入学資格は認められないと整理されています。文部科学省の資料は、資格として認められる国際バカロレアはディプロマ・プログラム(DP)の修了者を想定しており、CPの修了者は含まれないとしています。ただしCPとは別のルートとして、在籍している学校が国際的な評価団体の認定を受けており、そこで12年の課程を修了していれば、その要件で資格が認められる場合があります。取り扱いが変わる可能性もあるため、最新の情報を文部科学省と志望校でご確認ください。
IGCSEを修了すれば、大学に出願できますか?
IGCSEは14〜16歳を対象とした中等教育の修了資格で、これだけでは大学に直接出願する資格には届かないのが一般的です。日本の大学入学資格として資格名で認められているのはGCE Aレベル・国際Aレベル・国際バカロレアのディプロマなどで、IGCSEはそこに含まれていません。IGCSEのあとに大学進学課程(プレユニバーシティ)へ進み、12年相当の課程を修了してから出願するのが標準的な流れです。12年に届かない場合は、文部科学大臣が指定する準備教育課程を修了することで資格が認められる道もあります。
帰国生入試は、親の駐在ではなく教育移住でも受けられますか?
大学・学部によって条件が異なります。出願資格に「保護者の海外勤務」を求めていない大学もあれば、「渡航が保護者の海外勤務等のやむを得ない事情によること」を明記している大学もあります。同じ大学の中に、この条件を課すルートと課さないルートの両方を用意している例もあります。教育移住の場合は「海外在留の理由」をどう扱うかが分かれ目になるため、志望校の最新の募集要項をご自身で確認するか、出願前に大学の入試課へ直接お問い合わせいただくことをおすすめします。
6月卒業だと、日本での就職に不利になりますか?
不利・有利を一般化することはできません。日本の新卒採用は4月入社が中心ですが、政府(内閣官房・文部科学省・厚生労働省・経済産業省)は2025年3月21日に経済界へ、海外留学経験者などに向けて通年採用や秋季採用の導入を検討するよう要請しています。これは要請であって義務ではありませんが、通年採用や秋季採用の枠を設ける企業もあります。企業ごとの差が大きい分野のため、志望する業界・企業の採用スケジュールを個別に調べることが前提になります。
主な参照元(2026年8月時点)
- 日本の大学入学資格・年齢要件の撤廃・国際バカロレアCPの取扱い:文部科学省「大学入学資格について」/同「大学入学資格ガイド ver.2」(令和6年6月)/昭和23年文部省告示第47号
- 国際的な評価団体(WASC・ACSI・CIS・NEASC・Cognia)の認定校の取扱い:文部科学省「国際的な評価団体の認定を受けた外国人学校について」
- 国際バカロレアを活用した入試の実施状況:文部科学省 IB教育推進コンソーシアム(掲載は令和7年1月時点の一覧)
- 各大学の入試(取得済み要件・在籍年数・保護者の海外勤務要件):筑波大学・岡山大学・上智大学・早稲田大学・一橋大学・青山学院大学・国際基督教大学の各公式入試ページおよび募集要項
- IGCSE・Aレベルの位置づけと同等性:Cambridge International 公式/Pearson Edexcel 公式/UCAS 公式
- 国際バカロレア ディプロマの構成(6教科群+EE・TOK・CAS):IB公式の内容を掲載する公的機関(米カリフォルニア州教育省)の解説ページ ※ibo.org は直接取得できず
- ATAR(豪州の大学進学のための順位):SATAC(South Australian Tertiary Admissions Centre)公式
- AUSMAT/プレユニバーシティ課程の期間:Taylor's College 公式/Sunway College 公式
- OSSD(オンタリオ州高校卒業資格)の要件:オンタリオ州政府 公式(High school graduation requirements)
- SAT・AP:College Board 公式(AP Central)
- マレーシアの海外大学分校:マレーシア高等教育資格庁(MQA)自己認証校リスト/University of Nottingham 品質マニュアル(学位授与とキャンパス間の同等性)/University of Nottingham Malaysia インターキャンパス・トランスファー
- デュアルアワード:Sunway University 公式/Lancaster University 公式
- 英語要件の目安:UCAS 公式/英国の各大学(University College London ほか)の入学要件ページ
- 採用機会に関する要請:内閣官房・文部科学省・厚生労働省・経済産業省の連名要請「2026(令和8)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について」(2025年3月21日/日本経済団体連合会サイト掲載)
- 秋・冬採用や通年採用の機会提供に関する学生の実感:内閣府の委託調査(2025年12月公表)