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マレーシア銀行口座の開設方法|ビザ別の可否と必要書類【2026年版】

「学生ビザでも口座は作れるの?」「日本からオンラインで開けないの?」——ネットの情報が食い違いやすいところなので、銀行が自分で公開している条件をもとに、ビザ別の可否から必要書類まで順に整理しました。

結論から言うと、マレーシアの銀行口座は「有効な長期滞在パス」+「学校や雇用主が発行した確認レター」がそろえば、現地の支店で開けます。逆に、この2つが用意できない短期滞在では現実的に難しく、オンラインだけで完結する開設も外国人にはほぼ開放されていません。この記事では、ビザ別の可否・必要書類・主要銀行の条件・非居住者ならではの送金制限までを、銀行とマレーシア中央銀行の公開情報をもとに整理します。

開設できる人・できない人の条件(結論)

マレーシアの銀行が外国人に求めるものは、突き詰めると「あなたがマレーシアに一定期間滞在する正当な理由を、第三者が保証しているか」の一点です。だから、パスポートだけでは足りず、学校や雇用主が発行したレターがセットで求められます。

たとえばCIMBは公式の本人確認書類一覧で、留学生には有効な学生ビザ・学生証・大学発行のレター、就労者にはEmployment Pass・雇用主のレター・収入証明を挙げています。Standard Charteredマレーシアも、パスポートに加えてEmployment Pass/就労許可または学生パスと住所証明を求めると案内しています。銀行が違っても、求める書類の考え方はほぼ共通です。

もう一つ押さえておきたいのが、外国人の口座は原則「非居住者口座(External Account)」として扱われるという点。これは口座が使えないという意味ではなく、入出金に取引目的の説明が必要になるという運用上の違いです。詳しくは後半のセクションで解説します。

現地からのリアル

ご相談でいちばん多いのが「渡航前に日本で口座を作っておきたい」というご希望です。気持ちはとてもよく分かるのですが、順番が逆になりやすいところで、実際は学校の入学手続き → パスの発給 → 口座開設という流れになります。銀行が求めるレターは、入学や採用が確定してから初めて発行されるものだからです。

ですので「渡航してすぐ口座がないと生活できないのでは」と心配される方には、最初の1〜2か月は日本のクレジットカードと現金でしのぐ前提でご案内しています。到着直後にすべてを整えようとすると、かえって焦りが出てしまいます。

ビザ・パス別の開設可否 早見表

ネット上の日本語記事でいちばん食い違うのがここです。「学生ビザでは作れない」と書いている記事もありますが、銀行の公式案内は学生パス保持者向けの必要書類をきちんと明記しています。滞在資格ごとに整理すると次のようになります。

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滞在資格開設のしやすさ銀行が求める主な追加書類補足
就労パス(Employment Pass)◎ 開きやすい雇用主のレター・収入証明CIMBは月給RM10,000以上の条件を挙げる(同行の給与振込利用者は免除)
MM2H◎ 制度側で預金が前提MOTAC発行の承認レター・パスポート・国内住所証明制度側の要件はUSD建ての定期預金(ティア別)
学生パス(Student Pass)○ 開ける学生証・大学レター、またはEMGSの確認レターCIMBは留学生向けを貯蓄口座に限定
保護者の帯同パス○ 銀行差が大きい保護者のパス・お子さんの入学許可書・住所証明などHSBCは必要書類にGuardian Passと子の入学許可書を明記/RHBは帯同者は共同名義のみ
DE Rantau(ノマドビザ)△ 事前確認が必須公式に明示された案内が見つからないHong Leongの除外リストにも記載がなく、扱いが異なる可能性
観光・ソーシャルビジット△ 現実的に難しい求められるレターを用意できない「絶対に不可」と公式に書く銀行は見当たらないが、要件を満たしにくい
◎ 開きやすい○ 条件つきで可△ 難しい・要確認
▲ 滞在資格別の開設のしやすさ。CIMB・RHB・Hong Leong・Standard Charteredの公開資料をもとにルシュエットが整理。可否と必要書類は銀行・支店・時期によって運用が変わりますので、最終判断は必ず利用予定の銀行にご確認ください。

留学生が見落としやすい「EMGSの確認レター」

ここが競合の記事にほとんど書かれていない、けれど実務では決定的なポイントです。RHBは口座開設に必要な書類として、半島マレーシア(西マレーシア)の学校に通う留学生にはEMGS(Education Malaysia Global Services)が発行する銀行口座開設用の確認レターを必須とし、大学のレターや学生証で足りるのはサバ・サラワクの学校の場合と案内しています。EMGSはマレーシア留学の学生パス手続きを担う機関で、日本人留学生も基本的にこの窓口を通ります。

つまり「どこの銀行に行くか」より前に「学校がどの州にあるか」で必要書類が変わるということ。学生証だけ持って窓口に行き、レターがないと言われて出直しになるのは、まさにこの差が原因です。RHBはさらに、口座開設にあたって本人名義の携帯電話番号であることの証明(直近の携帯料金明細、プリペイドSIMなら購入の証明など)を求めています。給与の受取口座やローン返済専用など一部の目的で開く場合は不要とされていますが、留学生の通常の口座開設では提出が必要です。つまり現地に着いたらまず自分の名義で現地SIMを契約し、その証明を持って銀行窓口へ向かうという順番。「SIM → 銀行」と覚えておくと出直しを防げます。

学校選びとパス取得の順番から整理したい場合は、ご家庭の状況に合わせて一緒に組み立てています。

必要書類とパスポート残存期間

銀行によって細部は違いますが、共通して求められるものは次の5点です。特に見落としやすいのが「残存有効期間6か月」の条件。RHB・HSBCマレーシア・Standard Charteredはパスポートの残存6か月以上を挙げ、CIMBは学生ビザ/就労ビザ・Employment Pass/MM2Hビザそれぞれに残存6か月以上を求めています。どちらの意味でも、期限が近いなら先に更新しておくのが安全です。

※このほか、RHBは本人名義の携帯電話番号の証明、HSBCマレーシアは「口座開設の正当な目的を示す補足書類」を求めています。必要書類は口座の種類や支店の判断でも変わるため、来店前に電話やチャットで持ち物リストを確認しておくと二度手間を避けられます。

主要銀行の外国人受け入れ比較

「外国人でも開ける/開けない」は銀行によってはっきり差があります。特にPublic Bankは、貯蓄口座の規定(T&C 14.1・14.2)で非居住者が持てるのはExternal Accountのみと定め、居住者向け口座は開設できないと明記しています。同行のベーシック貯蓄口座(初回RM20)も、対象はマレーシア国民と永住者に限られます。事前に知らないと窓口で断られる典型例です。

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銀行外国人の受け入れ公式に確認できる金額特徴・注意点
CIMB◎ 条件を公開MM2H向け定期預金はUSD建て・ティア別(Silver=USD150,000など)留学生は貯蓄口座のみと公式に明記。完全オンライン開設はマレーシア人限定
RHB◎ 非居住者可Smart Current は初回RM1,000/月平均残高RM1,000留学生はEMGS確認レター必須(半島マレーシア)。携帯名義の証明も要。帯同者は原則パス保持者との共同名義のみ
Hong Leong○ 外国人可の口座ありベーシック当座預金は初回RM100非居住者のリンギット口座は自動的にExternal Account。オンライン開設はNRIC必須
HSBC マレーシア○ 海外からも申込可要問合せ(公式未公表)審査に最低5営業日、原則30日以内に支店で本人確認して有効化。必要書類にGuardian Passと子の入学許可書を明記
Standard Chartered○ 書類要件を公開要問合せ(公式未公表)必要書類は「Employment Pass/就労許可 か 学生パス のいずれか1つ」+住所証明という閉じた形
Public Bank△ 制限が明確ベーシック貯蓄は初回RM20(国民・永住者のみ)非居住者はExternal Accountのみ。居住者口座は不可と規定
Maybank○ 非居住者向けの案内あり要問合せ(公式未公表)国内最大手で支店・ATMが多い。パスポート+就労/学生パス・雇用主か学校の確認レターを挙げる
◎ 受け入れ条件が明確○ 条件つきで可△ 制限あり・注意
▲ 各行の公開情報(本人確認書類一覧・商品ページ・規定・ファクトシート)をもとにルシュエットが整理。「要問合せ(公式未公表)」は開設できないという意味ではなく、公式ページに金額の記載がない=窓口で確認する項目という意味です。手数料や最低金額は改定されるため、申し込む口座の最新の商品概要(Product Disclosure Sheet)でご確認ください。

オンラインだけで完結する開設は、外国人には基本ない

「日本にいるうちにネットで開設したい」というご希望は多いのですが、ここは銀行側がはっきり線を引いています。CIMBの完全オンライン開設(eKYC)はMyKad(マレーシアの国民IDカード)を持つマレーシア人限定、Hong LeongのオンラインサービスApply@HLBもNRIC(国民登録番号)が必要と公式に明記されています。

例外に近いのがHSBCマレーシアで、アプリに掲載された国に居住していれば申し込める案内があります。ただし条件が3つ付きます。①非マレーシア人が申し込めるのはHSBC Premier Everyday Global Accountで、HSBCとの最低取引残高(Total Relationship Balance)の維持が条件 ②審査に最低5営業日 ③原則30日以内に支店で本人確認を済ませて有効化(30日以内に入金がないと自動的に閉鎖されるとの案内もあり)。対象国のリストはアプリ内でのみ示されており、Web上では確認できませんでした。

つまり「日本から開ける」といっても留学生向けの普通の口座ではないということ。なおHSBCに海外で既存の口座がある方については、確認のうえ支店訪問なしで有効化される案内もあります。結局のところ、多くの方はどこかで一度現地の支店に行く前提でスケジュールを組むのが現実的です。

どの銀行が今のご家庭の滞在資格に合うか迷う場合は、渡航スケジュールとあわせて整理のお手伝いをしています。

開設の流れ(5ステップ)

渡航から口座が使えるようになるまでの現実的な段取りです。「学校・仕事が決まる → パスが出る → レターが出る → 開設」の順番だけ押さえておけば、大きく迷うことはありません。

  1. 入学・採用の確定とパスの取得

    学生パスやEmployment Passが発給されるのが出発点。ここが済まないと銀行が求めるレターも出ません。

  2. 確認レターと住所の準備

    大学・EMGS・雇用主のレターを取得し、賃貸契約書などマレーシア国内の住所を証明できるものをそろえます。現地SIMも自分名義で契約しておきます。

  3. 銀行と口座タイプを選ぶ

    非居住者を受け付けている口座かどうかを先に確認。最低預入額と月々の維持条件(平均残高など)も見比べます。

  4. 支店の窓口で申し込み

    書類一式とパスポートを持って来店。書類がそろっていれば窓口での手続き自体は長くかかりません。

  5. カード受け取り・ネットバンキング開通

    デビットカードの受け取りやアプリの初期設定を済ませて使用開始。HSBCのように有効化の期限が設けられている場合は、期限内に手続きします。

※所要日数は銀行と支店の混み具合で変わります。HSBCマレーシアは審査に最低5営業日と案内しており、「その日から自由に使える」とは限らない前提でスケジュールを組むのが安全です。

要注意:非居住者口座(External Account)の制限

ここは日本語の記事でほとんど触れられていないのに、実際に住み始めると必ずぶつかるポイントです。マレーシア中央銀行(BNM)の外国為替政策では、非居住者が持つリンギット建て口座は「External Account」として扱われます。ここで大事なのは、BNMの告示は「非居住者はマレーシアの金融機関でExternal Accountを開設・保有できる」と明記しているという点。制限がかかるのは開設の可否ではなく、入出金の運用面です。具体的には、外国為替告示(FE Notices)に適合する取引目的であることを示す証憑の提示が求められます。

実務上の目安としてよく出てくるのがRM10,000という金額です。Hong Leongの公式ファクトシートは1取引RM10,000までを証憑確認の免除枠として示し(窓口での現金引き出しや、同一名義のExternal Account間の振替は制限なしとされています)、CIMBやRHBも1日あたりRM10,000という送金上限を案内しています。送金サービス側にも同じ数字があり、Wiseのヘルプには受取人がマレーシアの非居住者名義口座の場合、受け取りは1日MYR10,000までで、これを超えると受取側の銀行が口座を閉鎖する可能性があるという注意書きがあります。

※このRM10,000という具体的な金額は、各銀行が公開している案内で確認できるもので、BNMの外国為替政策告示の統合版本文には金額としては見当たりませんでした。運用の表現は銀行ごとに異なる(1取引あたりか1日あたりか、など)ため、金額の判断は取引銀行の最新の案内に従ってください。

そして、ここがいちばん見落とされている点なのですが、この制限には除外グループがあります。Hong Leong・CIMB・RHB・HSBCはいずれも、適用除外として①MM2H参加者 ②マレーシアで働く・学ぶ非居住者(有効な就労許可または学生パスとビザを持つ本人)と、マレーシアに同居する配偶者・子・親を挙げています。つまり留学や就労で長期滞在している家族は、単なる非居住者とは別扱いになり得るということ。「非居住者だから1日10,000リンギットしか動かせない」と一律に思い込む必要はありません。ただし判断は各行の運用によるので、まとまった金額を動かす予定があるなら、口座開設時に「自分はどの扱いになるのか」を窓口で確認しておくと安心です。

※為替の目安は1リンギット≒38.7円(2026年8月上旬・マレーシア中央銀行BNM)です。RM10,000なら約38.7万円という感覚になります。レートは日々動くため、実際の金額は送金時のレートでご確認ください。

現地からのリアル

「日本から生活費をまとめて送っておこう」と考える方は多いのですが、非居住者口座の送金上限に引っかかると、送ったお金が止まったり、最悪の場合は口座そのものに影響が出ることがあります。金額の大きい送金は、事前に取引銀行へ目的と金額を伝えておくのが結局いちばん早い方法です。

もうひとつ、日常生活の面では、家賃・学費・公共料金の支払いにマレーシアの口座があると圧倒的に楽になります。逆に言えば、口座がない期間は日本のカードと現金で回すことになるので、渡航直後の1〜2か月分の生活費は多めに見ておくと心穏やかに過ごせます。

親子留学・母子留学のケース

お子さんの学生パスに保護者が帯同する形は、口座開設でいちばん質問が多いパターンです。結論は「一律に不可ではないけれど、受け付ける条件は銀行ごとに大きく違う」。ここは各行の公式資料にはっきり差が出ています。

いちばん明確なのはHSBCマレーシアです。口座開設の理由別の必要書類をまとめた公式資料に、「家族がマレーシアに住んでいる場合」の書類として「Social Visit Pass/Dependent Pass/Residence Pass/Guardian Pass(残存6か月以上)」と、婚姻証明または出生証明、さらにお子さんが学んでいる場合は「お子さんの学生ビザ、または6か月以内の入学許可書」が挙げられています。保護者名義での開設が想定されていることが読み取れる、数少ない公式記述です。ただし同じ資料に「実際の要件は口座開設担当者の案内に従ってください」と書かれており、書類がそろえば必ず開けるという保証ではありません。

他行は扱いが違います。RHBは帯同者(Accompany Visa/Pass Holder・直系家族のみ)の口座についてパス保持者との共同名義口座のみとし、婚姻証明または出生証明で続柄の確認を求めています。principal(本体)がお子さんの場合、この条件は実務的なハードルになり得ます。CIMBは扶養家族・配偶者向けのパスを受け付ける枠を設けており、ご自身に収入がない場合は続柄の証明と、資金の出所を示す書類(銀行取引明細、またはお子さんの在籍を確認する学校のレター)を求めています。一方Standard Charteredマレーシアの公開要件は「Employment Pass/就労許可 か 学生パス のいずれか1つ」という閉じた形で、保護者のパスは想定されていません。同じ「母親名義の口座」でも、どの銀行に行くかで前提が変わるのが実情です。

※注意点として、日本語のネット情報でときどき見かける「学校が発行するガーディアンレター(保護者用の確認レター)が銀行で必須」という説明は、銀行・移民局・EMGSいずれの公式資料でも確認できませんでした。公式に存在するのは「Guardian Pass(パスの種類)」と「EMGSの確認レター(留学生本人向け)」です。学校が保護者向けの書類を出してくれるかどうかは学校ごとの運用なので、必要になりそうなら在籍校に直接ご確認ください。

※用語の補足:日本語のネット情報では「ガーディアンパス」と呼ばれますが、マレーシア移民局の公式表記は学生パス保持者の扶養家族・保護者向けソーシャルビジットパス(Social Visit Pass for Dependents/Guardians of Student Pass holders・手数料RM90)です。移民局はその申請にあたって、学校からの依頼レター・在籍状況の確認・健康保険・財力証明(直近3か月の銀行取引明細)などを求めると案内しています。先に口座を作りたいのに、パス申請で銀行取引明細を求められる——順番でつまずきやすいのはまさにここです。

なお、お子さん本人(未成年)名義の口座や共同名義の細かい条件は、今回参照した各行の公式ページでは確認できませんでした。未成年口座は保護者の在留資格や年齢要件が絡むため、必要になった時点で銀行に直接確認していただくのが安全です。ここは推測でお伝えするより、確認先をはっきりお示しするほうが誠実だと考えています。

母子・親子でのパスの組み合わせは学校種別やお子さんの年齢で変わります。ご家庭の状況にあわせて一緒に整理しています。

帰国するときの解約・休眠・預金保険

作るときの情報は多いのに、閉じるときの話はほとんど書かれていません。帰国が視野に入ったら、次の3点を確認しておいてください。

1. 休眠口座になる可能性

長く動かさない口座は休眠口座として扱われます。各行の規定を見ると、普通預金は最終取引から12か月で休眠扱いとする銀行が複数(Maybank・CIMB・RHBなどの規定で確認)、当座はより短くMaybankは3か月と定めています。さらに7年間動きがない預金は、Unclaimed Moneys Act 1965(未請求資金法)第8条により未請求資金として財務省会計局(Registrar of Unclaimed Moneys)へ引き渡されると定められています。引き渡された後も請求手続きで取り戻せますが、手間は増えます。

あわせて、維持条件(月平均残高など)がある口座は残高を下回ると手数料が発生することもあるため、残す・閉じるの判断は帰国前に決めておくのが安全です。期間や条件は銀行・口座ごとに違い、公式に休眠期間を明記していない銀行もあるので、契約時の商品概要と最新の規定でご確認ください。

2. 預金保険の上限はRM250,000

PIDM(マレーシア預金保険公社)の制度により、加盟銀行ごと・預金者ごとに元本と利息をあわせてRM250,000までが保護されます。PIDMは保護の対象になるかどうかに預金者の居住地や国籍は影響しないと明記しており、外貨預金もリンギット換算で合算対象になります。イスラム金融の口座と従来型の口座はそれぞれ別枠で計算される点も覚えておくと便利です。

3. 日本側の申告(国外財産調書)

日本に戻って居住者になる場合、海外の資産が一定額を超えると申告義務が生じます。国税庁は、居住者(非永住者を除く)が12月31日時点で合計5,000万円を超える国外財産を持つ場合、翌年6月30日までに国外財産調書を提出すると案内しており、虚偽記載や未提出には罰則も定められています。マレーシアの口座残高もこの対象に含まれる資産です。税務の扱いはご家庭の状況で変わるため、該当しそうな場合は税理士など専門家にご相談ください。

手続きの順番から、一緒に整理しませんか?

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よくある質問

観光ビザ(ソーシャルビジットパス)でマレーシアの銀行口座は開設できますか?

現実的には難しいとお考えください。CIMB・RHB・Standard Charteredなどの公式案内では、外国人の口座開設書類として「有効な学生パス」「Employment Pass/就労許可」といった長期滞在パスと、大学や雇用主が発行した確認レターが挙げられています。観光目的の短期滞在ではこれらを用意できないため、受け付けられないケースが一般的です。ただし可否や運用は銀行・支店によって異なるため、渡航前に利用予定の銀行へ直接確認することをおすすめします。

日本にいるうちにマレーシアの銀行口座をオンラインで開設できますか?

オンラインだけで完結する開設は、外国人には基本的に開放されていません。CIMBの完全オンライン開設(eKYC)はMyKadを持つマレーシア人限定、Hong LeongのApply@HLBもNRIC(マレーシアの国民登録番号)が必要と公式に明記されています。例外的にHSBCマレーシアはアプリに掲載された国に居住していれば申し込めますが、非マレーシア人が対象になるのはHSBC Premier Everyday Global Accountで、HSBCとの最低取引残高の維持が条件とされています。加えて審査に最低5営業日、原則30日以内に支店で本人確認を済ませて有効化する必要があるとされ、留学生向けの一般的な口座を日本から開けるわけではありません。基本は「渡航後に支店の窓口で開設する」流れになります。

留学生(学生パス)が口座を開くとき、大学のレターだけで足りますか?

銀行によって異なります。CIMBは有効な学生ビザ・学生証・大学発行のレターを挙げていますが、RHBは半島マレーシアの留学生について「EMGS(Education Malaysia Global Services)が発行する銀行口座開設用の確認レター」を必須としており、大学レターや学生証で代替できるのはサバ・サラワクの学校の場合と案内しています。学校の所在地と利用する銀行で必要書類が変わるため、出願先の学校とEMGSの手続き状況を先に確認しておくと安全です。

口座開設に最低いくら入金が必要ですか?

口座の種類で大きく変わります。公式に金額が確認できるものでは、Hong Leongのベーシック当座預金が初回RM100、RHBのSmart Current Accountが初回RM1,000かつ月平均残高RM1,000です。MM2Hは金額の性質が違い、CIMBはMM2H向け定期預金をUSD建て・ティア別(Silver=USD150,000など)と案内しています。これはMM2Hビザ取得のための預金で、口座開設の最低入金額ではありません。なおCIMBは、MM2H用の定期預金を他行に預けている方が同行で預金口座を開く場合の条件として、初回RM100,000の預け入れとMM2H期間中RM50,000の維持を案内しています。MaybankやPublic Bankなど最低預入額を公式ページに明記していない銀行もあり、金額も改定されるため、申し込む口座の最新の商品概要(Product Disclosure Sheet)で必ず確認してください。

非居住者口座(External Account)だと何が制限されますか?

マレーシア中央銀行(BNM)の外国為替政策では、非居住者が持つリンギット口座はExternal Accountとして扱われます。開設・保有そのものは告示で認められており、制限がかかるのは入出金の運用面です。Hong Leongの公式ファクトシートは1取引RM10,000までを証憑確認の免除枠として示し、CIMBやRHBも1日あたりRM10,000の送金上限を案内しています。Wiseのヘルプにも、受取人がマレーシアの非居住者名義口座の場合は受け取りが1日MYR10,000までで、超えると受取側の銀行が口座を閉鎖する可能性があるという注意書きがあります。ただしHong Leong・CIMB・RHB・HSBCはいずれも、MM2H参加者と、マレーシアで働く・学ぶ本人およびマレーシアに同居する配偶者・子・親をこの制限の対象外として挙げています。留学中のご家庭は対象外に当たり得るため、大きな金額を動かす予定がある場合は事前に取引銀行へ確認してください。

親子留学で母親名義の口座は作れますか?

一律に不可ではありませんが、受け付ける条件は銀行によって大きく異なります。HSBCマレーシアは口座開設の必要書類一覧に「Guardian Pass(保護者向けのパス)」とマレーシアで学ぶお子さんの入学許可書を明記しており、保護者名義での開設が想定されていることが読み取れます。一方RHBは、帯同者の口座について原則としてパス保持者との共同名義のみと案内しています。CIMBは扶養家族・配偶者向けのパスを受け付ける枠を設け、収入のない方には続柄の証明と資金の出所を示す書類を求めています。来店前に、保護者ご自身のパスの種類で開設できるか、学校発行の書類が必要か、マレーシア国内の住所証明が必要かの3点を、事前に窓口やコールセンターへ確認しておくことをおすすめします。

マレーシアの銀行に預けたお金は保護されますか?

PIDM(マレーシア預金保険公社)の預金保険制度により、加盟銀行ごと・預金者ごとに元本と利息をあわせてRM250,000まで保護されます。PIDMは、保護の対象になるかどうかに預金者の居住地や国籍は影響しないと明記しており、外貨預金もリンギット換算して合算対象になります。イスラム金融の口座と従来型の口座はそれぞれ別枠で計算されます。最新の対象範囲はPIDMの公式サイトでご確認ください。

帰国後もマレーシアの口座を持ち続けて問題ありませんか?

口座自体を保有し続けられるかは銀行の規定によりますが、注意点が2つあります。1つは、長く動かさない口座が休眠口座として扱われる可能性があること。もう1つは日本側の申告で、国税庁は、居住者(非永住者を除く)が12月31日時点で合計5,000万円を超える国外財産を持つ場合、翌年6月30日までに国外財産調書を提出する必要があると案内しています。虚偽記載や未提出には罰則も定められています。帰国前に解約するか維持するかは、残高と今後の渡航予定をふまえて決めるのが現実的です。

主な参照元(公式・一次情報)

※本記事は上記の公開情報をもとに2026年8月時点で整理したものです。銀行の商品条件・必要書類・為替・制度は変更されます。手続きの直前には必ず各銀行および公的機関の公式情報でご確認ください。税務に関わる判断は専門家にご相談ください。

本記事に記載した費用・制度・学校情報は、2026年8月時点に公開されている情報にもとづく目安です。為替はRM1≒38.7円で換算しています。制度や料金は改定されることがあるため、お申し込みの前に各公式サイト、または当社までご確認ください。