ルシュエット|マレーシア留学・教育移住
マレーシア短期留学ガイド

マレーシア短期留学の費用|1週間〜1ヶ月の過ごし方を現地スタッフが解説【2026年】

「1週間でも意味はあるの?」「結局いくらかかるの?」——短期留学の相談で必ず出てくる2つの質問です。期間が変われば、できることも、お金の出方も変わります。クアラルンプールの現地スタッフが、期間別に整理しました。

先に結論をお伝えすると、マレーシアの短期留学は「1週間=英語に触れる入口」「2週間=生活に慣れる」「1ヶ月=学習のリズムが回り始める」と、期間ごとに手に入るものがはっきり分かれます。費用は授業料そのものより滞在費と航空券で総額が動き、さらに外国人の授業料には6%のサービス税が乗るため、見積りが税込みかどうかで印象が変わります。この記事では、期間別の過ごし方と費用の内訳を、学校が公表している実際の料金と公的機関の情報をもとに整理します。

1週間・2週間・1ヶ月で「できること」はこう変わる

短期留学の相談で最初に整理するのは、金額ではなく「その日数で何が起きるか」です。同じ「短期留学」でも、1週間と1ヶ月では体験の中身がまったく別物になります。多くの記事が1ヶ月を前提に費用を語るため、1週間・2週間で行こうとしている方が判断を誤りやすいポイントでもあります。

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比較項目数日〜1週間2週間1ヶ月
主な位置づけ英語と海外への入口生活に慣れる学習のリズムができる
英語面で期待できること△ 苦手意識がほぐれる○ 聞き取りに慣れる◎ 話す量が増える
生活の立ち上げ△ 移動と手続きで終わる○ 買い物・交通に慣れる◎ 日常が回る
移住・長期留学の下見△ 雰囲気を見る程度○ 学校見学を組める◎ 通学路まで試せる
滞在先の選択肢ホテル中心ホテル/サービスアパートサービスアパート/月極
1日あたりの単価△ 高い○ 中◎ 下がる
◎ 得やすい○ ある程度△ 期待しすぎない
▲ 期間別に「手に入るもの」を整理した目安。効果の出方はお子さんの年齢・英語力・プログラム内容によって差があります(ルシュエット作成)

ここで大切なのは、短い日程が悪いという話ではないということです。1週間の目的を「英語が上達すること」に置くと物足りなくなりますが、「英語を使う場面に放り込まれて、苦手意識をほどく」「マレーシアという選択肢が自分に合うか肌で確かめる」に置けば、1週間は十分に成立します。期間ではなく、期間に見合う目的を先に決めることが、短期留学の満足度を一番左右します

現地からのリアル

短い日程ほど、実は到着日と帰国日の使い方で体感が変わります。金曜の夜に到着して土日で時差ボケと買い物を済ませ、月曜から授業に入る方と、日曜の深夜に着いて翌朝そのまま登校する方とでは、同じ「1週間」でも中身がかなり違います。日程が短いときほど、初日を移動で潰さない組み方をおすすめしています。

もうひとつよくお伝えするのが、「1週間で英語が話せるようになる」ことを目標にしないでくださいということです。短期で本当に変わるのは英語力そのものより、「知らない人に英語で話しかけても大丈夫だった」という感覚のほうです。そこが動くと、帰国後の勉強の続き方が変わります。

現地での1日の流れと、放課後・週末の使い方

短期留学の記事でほとんど触れられないのが、「授業以外の時間をどう過ごすか」です。1日のうち授業は数時間で、残りは自由時間になります。ここの設計が甘いと、せっかくの滞在がホテルとショッピングモールの往復で終わってしまいます。

当社の子ども向け短期留学プログラムを例に取ると、平日は午前中に教室でしっかり英語を学び、午後は外に出て使ってみるという組み立てにしています。学んだフレーズを、その日のうちにカフェやファストフード店で先生と一緒に注文してみる——英語が「勉強」から「通じた体験」に変わるのは、この午後の時間です。

大人の語学留学の場合は、午前・午後どちらかに授業がまとまることが多く、空いた時間をコワーキングでの仕事や資格学習、住まいの下見に充てる方もいます。教育移住の下見を兼ねるなら、平日の通学時間帯に実際の道を通ってみることを強くおすすめします。クアラルンプールは車社会で、朝夕の渋滞は地図上の距離からは想像できないためです。エリアごとの違いはKLで住むエリアの選び方で詳しく整理しています。

その日数で何ができるか、日程を見ながら一緒に整理します

「この時期に1週間だけ」「夏休みに1ヶ月」——日程が決まっていれば、現実的な組み方をご提案できます。
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費用の内訳:授業料・滞在費・生活費・航空券

結論から言うと、短期留学の総額を動かすのは授業料ではなく、滞在費と航空券です。授業料は学校を変えても数万円単位の差ですが、渡航時期を変えるだけで航空券は倍近く動くことがあります。「1ヶ月いくら」という相場だけを見て判断すると、この構造を見誤ります。

授業料:学校が公表している実際の金額

短期留学の記事では授業料が「1ヶ月あたりいくら」とだけ書かれがちですが、コースの形が学校によってまったく違うため、単純に比べられません。実際に公式サイトで料金を公表している学校を見ると、そのばらつきがよく分かります。

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学校(クアラルンプール周辺)公表されている料金・条件
ELC Malaysia授業料 12週未満はUSD185/週、入学金USD100、教材費は2〜4週でUSD50。学生寮はシングルUSD440/4週、ドミトリー(ツイン)USD250/4週。料金は米ドル建てで公表
ICLSパートタイムの英語コースは週1回・1回2時間×10回で約3ヶ月。登録料RM50、授業料はレベルによりRM520〜580、教材費RM70〜150。1週間単位の短期滞在には形が合わないコース
ELS Malaysia集中英語コースは週28レッスン(1レッスン50分)、4週で1レベル。授業料は非公表
Sheffield Academyコース内容のみ公開。授業料は非公表

※各校の公式サイトで2026年8月17日に確認した内容です(ELCは2026年度の料金表)。料金・コース構成は改定されることがあるため、申し込み前に必ず各校の公式ページでご確認ください。ELCのように米ドル建てで公表する学校もあり、リンギット建ての学校と横並びで比べるときは為替の影響を受けます

当社が扱っているクアラルンプールの語学学校では、一般英語コースの授業料はおおむね月RM2,000〜3,000程度からという水準です(学校・コース・時間数によって変わります)。上の表のとおり公表していない学校も多いため、比較したい場合は問い合わせて見積りを取り寄せる必要があります。

滞在費:1〜2週間と1ヶ月で構造が変わる

短期留学で最も見落とされるのがここです。1〜2週間の日程では、コンドミニアムの月極契約が現実的でないため、ホテルやサービスアパートメントが中心になります。1泊単位で借りる分、1日あたりの単価は月極より高くつきます。一方で1ヶ月あれば月単位で借りられる物件が視野に入り、単価が下がります。「1週間の費用×4=1ヶ月の費用」にはならないのはこのためです。

学生寮を持つ学校であれば、そこが最も分かりやすい選択肢になります。前掲のELC Malaysiaは学生寮の料金を公表しており、シングルの個室でUSD440/4週、ドミトリー(ツイン)でUSD250/4週という水準です。実額を公表している学校は少ないため、これは滞在費の相場感をつかむ数少ない手がかりになります

積み上げてみる:1ヶ月・大人1名の「学校側の費用」

相場のレンジだけ示されても判断できないので、公表料金が揃っているELC Malaysiaを例に、1ヶ月(4週間)通った場合の学校側の費用を積み上げてみます。ここに前章の6%サービス税も反映します。

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項目金額(ELC公表・2026年度)6%のサービス税
入学金USD100対象(USD106)
授業料(USD185/週×4週)USD740対象(約USD784)
教材費(2〜4週)USD50書籍代は免税。内訳は学校に確認
学生寮(ドミトリー・ツイン/4週)USD250対象外(学校が提供する寮)
合計(サービス税込み・寮をドミトリーにした場合)約USD1,190(税抜USD1,140+サービス税約USD50)
※寮をシングルの個室(USD440/4週)にすると約USD1,380(税抜USD1,330+サービス税約USD50)

※ELC Malaysiaが公式サイトで公表している2026年度の料金をもとに、当社で計算した積み上げ例です。ここに含まれていないもの=往復航空券・食費・交通費・海外旅行保険・観光などの滞在中の費用。また滞在が長くなって学生パスが必要になると、ビザ手続きの費用や医療保険が別途加わります。金額が米ドル建てで公表されているため、円での支払額は為替によって変わります。料金は改定されることがあるため、実際の見積りは学校または当社にご確認ください。

この例で分かるのは、1ヶ月の語学留学でも学校側の費用は寮込みでUSD1,200前後から組めるということ、そして総額を大きく動かすのはここではなく航空券と食費・生活費だということです。「1ヶ月で総額いくら」という相場だけを見ていると、この構造が見えません。

なおこれは大人が1名で学生寮に入る前提の試算です。親子で滞在される場合、学生寮は選べないことがほとんどで、サービスアパートメントやコンドミニアムを別に手配することになります。単身と親子では滞在費の構造そのものが変わるので、同じ考え方で親子1ヶ月の場合も積み上げてみます。

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項目金額の目安出典
お子さん1名の1ヶ月プログラムRM7,980当社公表料金(1名あたり)
ご兄弟を1名追加する場合+RM5,980当社公表料金
住まい(1ベッドルーム・市中心部/月)RM2,600Numbeo 2026年8月14日時点
住まい(1ベッドルーム・郊外/月)約RM1,495同上
公共交通の1ヶ月定期(1人)RM50同上
小計:お子さん1名が受講+保護者1名が同伴(受講なし)で郊外に住む場合約RM9,525(約36.9万円)

※プログラム料金は当社が2026年8月時点で公表している金額、住居費・交通費はNumbeoの目安(利用者投稿の集計=二次情報)です。為替はRM1≒38.7円で換算しています。ここに含まれていないもの=往復航空券・食費・海外旅行保険・保護者の方の語学レッスン・観光などの費用。また短期滞在では月単位の物件を借りられないことも多く、その場合は上表よりホテル・サービスアパートメント寄りの単価になります。実際の総額はご家族の人数・お子さんの年齢・日程で変わるため、個別に試算するのが確実です。

生活費:現地の物価の目安

滞在中の食費・交通費は、日本より抑えられるのが一般的です。生活費データベースのNumbeoがクアラルンプールについて集計している目安(2026年8月14日時点)は次のとおりです。

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項目クアラルンプールの目安
安価なレストランでの1食RM20(約774円)
中級レストランで2人分の食事RM120(約4,644円)
公共交通機関の1ヶ月定期RM50(約1,935円)
タクシー(1kmあたり)RM5(約194円)
1ベッドルーム(市中心部・月額)RM2,600(約10万円)
1ベッドルーム(郊外・月額)約RM1,495(約5.8万円)

※出典=Numbeo「Cost of Living in Kuala Lumpur」(2026年8月14日時点)。これは利用者からの投稿を集計した二次情報で、公的統計ではありません。為替はRM1≒38.7円(2026年8月時点の参考レート/マレーシア中央銀行BNM)で換算した概算です。家賃は月極契約の水準で、1〜2週間の短期滞在には当てはまりません。生活費の詳細はマレーシアの物価・生活費の記事で解説しています。

航空券:総額の幅が最も大きい項目

日本からクアラルンプールへの往復航空券は、渡航時期によって金額の幅が最も大きくなる項目です。夏休み・年末年始・春休みといった短期留学の需要が集まる時期と、閑散期とでは、同じ路線でも大きく差がつきます。ここに公的な相場データは存在しないため、本記事では具体的な金額を示しません。実際の日程を入れて航空券検索サイトで確認するのが唯一の確実な方法です。

逆に言えば、日程に融通が利く方は、ここが最も効く節約ポイントになります。「1週間だけどうしても夏休みのピークに」という条件だと、授業料をいくら比較しても総額はあまり下がりません。

見落とされやすい2つ:6%のサービス税とMDAC

ここは、日本語で読める短期留学の記事でほとんど触れられていない一方、実際に手続きをする直前に必ずぶつかる2点です。

① 外国人の授業料には6%のサービス税が乗る

マレーシアでは2025年7月1日からサービス税(SST)の課税範囲が拡大され、私立教育サービスが対象に含まれました。ここで混乱しやすいのが税率です。サービス税の標準税率は8%ですが、教育サービスは官報の第一附則第13号に挙げられており、適用されるのは6%です(Service Tax (Rate of Tax) (Amendment) Order 2025)。マレーシア関税局の公式ガイドも、教育サービスへの課税は6%と明記しています。「8%では?」と思われた方は、この例外規定を見落としているケースがほとんどです。

誰にかかるかも決まっています。官報の課税範囲では、語学センターと高等教育機関について、課税されるのは非マレーシア国民への提供とされています。インターナショナルスクールなど学校区分には1生徒・1学年度あたりの対象料金の合計がRM60,000を超える場合という定めがありますが、語学センターと高等教育機関にはこの金額の線引きがなく、金額の大小にかかわらず課税側になります。関税局のガイドも、年間の売上が小さい語学センターでも非国民への提供分は課税対象になる例を挙げています。つまり日本人の短期語学留学は、原則としてこの6%が乗る側です

実際に、複数の語学学校が公式サイトでこれを告知しています。ICLSは「2025年9月1日から、すべての外国人学生の登録料・授業料に6%のSSTを加算する」と案内し、ELC Malaysiaも「2025年7月1日施行の改定により、非マレーシア国籍の学生への私立教育サービスに6%のサービス税が適用される」として、2025年9月1日以降のコース費用に6%を含めるとしています。法令の施行は7月1日、学校側の請求への反映は9月1日からという時差がある点も、古い見積りを見比べるときの注意点です。

もうひとつ、費用を計算するときに知っておくと得なのが対象範囲です。関税局の政策文書は、教育サービスのうち書籍代・宿泊費(寮費)・食費・交通費・学校が請求する学生パスやビザの費用を免税の対象として明示しています(2025年7月1日から適用)。ICLSが加算対象を「登録料と授業料」に限定しているのも、この規定と整合しています。見積り全体に一律6%を掛けると、実際より多く見積もることになります

ただし2点、条件があります。ひとつは寮費で、免税になるのは学校が自ら提供する学生寮の寮費です。関税局の宿泊に関するガイドでも、課税対象となる宿泊施設の定義から私立教育機関が提供するものは除外されています。逆に学校が外部のホテル・サービスアパートメント・コンドミニアムを手配する場合は、宿泊事業者側のサービスとして扱われ、8%のサービス税が乗ることがあります教育サービスは6%、宿泊は8%と税率そのものが違う点も、見積りを読むときに知っておくと混乱しません。

もうひとつは教材費です。免税として明記されているのは「書籍代」で、書籍以外の教材をどう扱うかは関税局の文書間で表現が揃っていません。教材費の欄がある見積りをもらったら、内訳と税の扱いを学校に確認しておくのが確実です。

いずれにしても、学校からもらった見積りが税別なら、授業料部分の支払額は6%上振れします。金額の大きい1ヶ月プランほど差が出ますので、「この金額はSST込みですか」と一言確認しておくと、渡航後に慌てずに済みます。なお、税率や適用範囲は制度改定の影響を受けます。最新の扱いは学校とマレーシア関税局の公式情報でご確認ください。

② MDACは「出発3日前から」しか登録できない

マレーシア移民局は2023年12月1日から、空港に到着する国際線旅客にマレーシア・デジタル・アライバル・カード(MDAC)の登録を義務づけています。ここで多くの方がつまずくのが登録できる時期で、受け付けは出発の3日前からです。申請フォームにも「渡航は提出日を含む3日以内でなければならない」と明記されています。

準備を早めに終わらせるタイプの方ほど「今のうちに済ませておこう」として弾かれます。MDACは出発直前のタスクとして、カレンダーに入れておくのが確実です。永住権保有者や長期滞在資格の保持者などは対象外とされています。登録の手順はマレーシアMDAC登録方法の記事で画面に沿って解説しています。

現地からのリアル

この2つは、どちらも「知らなくても行けてしまうが、知らないと現地で困る」種類の情報です。SSTは支払いの段階で初めて気づき、MDACは出発直前に慌てることになります。短期の日程は余白が少ないぶん、こうした小さなつまずきが体験全体の印象を左右してしまいます。

お問い合わせをいただいた方には、日程が固まった段階で「この週にMDAC」「この見積りは税別」といった形で、やることを時系列に並べてお渡ししています。

ビザ・保険・登録まわりの手続き

短期留学で必要になる手続きは、大きく4つです。順番に整理します。

査証(ビザ)

外務省(海外安全ホームページ「マレーシア 安全対策基礎データ」・2025年12月24日更新)によると、日本とマレーシアとの間には査証免除の取決めが締結されているため、観光や知人訪問を目的とした滞在期間が3か月を超えず、かつ報酬等の収入目的とした活動に従事する者を除き、査証取得は免除されています

旅券については、同じ外務省のページが入国審査の項で「入国時に旅券(残存有効期間が6か月以上あるもの)を提出して審査を受けます」としています。これは査証免除の条件ではなく入国審査の基準で、「滞在日数+6か月」という書き方はされていません。残存期間が足りないと日本を出国する時点で搭乗を断られることもあるため、申し込みの前に旅券の有効期限を必ず確認してください

ただし注意点があります。外務省は「ただし、短期の滞在であっても宗教活動、調査研究活動、テレビ・映画撮影等の目的の場合は、査証が必要です」と明記しており、目的によっては免除の対象外になります。短期の語学研修がこの査証免除の範囲に入るかどうかを明示した公的文書は、確認できていません。「3ヶ月未満なら学生ビザは不要」という説明は広く流通していますが、その根拠を政府の公式文書として示しているものは見つかりませんでした。実務としては、当社がご案内している3日間〜1ヶ月の短期プログラムもこの査証免除の範囲で組んでおり、数週間の受講で学生パスを求められることは通常ありません。ただし根拠規定の部分は公式文書で確認できていないため、お申し込みになる学校と、マレーシア移民局の最新の案内で必ずご確認ください

また、日本語圏では「90日」という数字が使われることがありますが、外務省の表現は「3か月」です。そして外務省は、入国審査で「入国審査官から入国目的・滞在期間を尋ねられ、旅券に滞在期間が記載されます」としています。実際に何日滞在できるかは、入国時に旅券へ記載された期間が基準です。ぎりぎりの日程を組む場合は、入国後にスタンプの記載を必ず確認してください。

学生パス(滞在が長くなる場合)

滞在が長くなり学生パスが必要になる場合、マレーシア移民局の案内では次のように整理されています。対象は3歳以上の外国人学生で、就学前教育から高等教育までが含まれ、語学センターも対象区分のひとつです。申請にあたっては、申請時点で申請者がマレーシア国外にいることが条件とされ、手数料は学生パスがRM60、扶養家族・保護者向けの社会訪問パスがRM90と公表されています。新規申請で提出する旅券は残存有効期間が18か月以上必要とされ、扶養家族・保護者の旅券にも同じ18か月が求められます先ほどの入国審査の6か月とはまったく別の基準で、ここを混同したまま長期滞在に切り替えようとすると、旅券の作り直しから始めることになります。

※重要な注意点が3つあります。①語学センター区分の学生パス保持者は、扶養家族を帯同できないとされています。②高等教育機関の学生パスであっても、扶養家族を帯同できるのは修士・博士課程の学生のみとされています。③アルバイトは公立大学・私立高等教育機関の学生パス保持者に限って週20時間まで認められる形で、語学センター区分は就労の対象外です。親子で短期の体験から長期滞在へ移行する計画がある場合、どのルートを取るかで家族の在留資格の組み方が変わります。制度は変更されることがあるため、最新の要件は必ず公式情報でご確認ください。期間が延びる場合の考え方はマレーシア長期滞在の記事にまとめています。

海外旅行保険

外務省は「予期できないトラブルに備え、海外旅行保険には加入しておくことをおすすめします」とし、保険に加入していなかったために病気・けが・盗難で多額の損害を被った日本人旅行者が数多くいると注意を促しています。同ページは「各保険会社が提供するサービス内容に若干の違いはありますが」と前置きしたうえで、概ね受けられるサービスとして、診療費・入院費・緊急移送費、治療に必要な交通費や通訳雇入費用、救援者(家族等)の渡航・宿泊費用などを挙げています。

クレジットカードの付帯保険で済ませる方もいますが、限度額や適用条件はカードによって異なります。短期であっても、補償の内容を渡航前に確認しておくことをおすすめします。

たびレジの登録

外務省は、3か月以上滞在する方には在留届の提出を義務づけ、在留届の提出義務がない3か月未満の短期渡航者には「たびレジ」への登録を呼びかけています。短期留学のほとんどは後者に当たります。登録しておくと現地の安全情報がメールで届くため、渡航前に済ませておくと安心です。

治安については、外務省の危険情報(2026年6月15日付)で、バンジ島・バラムバンガン島等を除くサバ州東側の島嶼がレベル2(不要不急の渡航は止めてください)、バンジ島・バラムバンガン島等およびクダットからタワウまでの沿岸がレベル1(十分注意してください)とされており、いずれも同日付で引き下げられています。クアラルンプールを含むそれ以外の地域には危険情報は発出されておらず、感染症危険情報も出ていません(2026年8月17日確認)。危険情報は随時見直されるため、渡航前に必ず外務省の最新情報をご確認ください。一方で外務省は、KLセントラル駅周辺や同駅からクアラルンプール国際空港までの区間、ブキビンタン、バトゥ洞窟、ジャランアロー、モントキアラなどでスリ・置き引きの相談が大使館に多く寄せられていると注意を促しています。詳しくはマレーシアの治安の記事をご覧ください。

学校とプログラムの選び方(大人・親子・お子さん)

短期留学で選べるプログラムは、大きく3つの型に分かれます。「誰が主役か」で選ぶ場所が変わります

  1. 大人だけの語学留学

    語学学校の一般英語コースに、週単位や月単位で参加する形。仕事の英語力を上げたい方、休暇を使って学び直したい方向け。空いた時間を仕事や住まいの下見に充てられます。

  2. 親子で通う短期留学

    お子さんが語学学校やナーサリーに通っている時間に、保護者の方が別の語学レッスンや学校見学、買い物に充てる形。0歳〜未就学のお子さんはナーサリーという選択肢もあります。

  3. お子さん向けのホリデープログラム

    インターナショナルスクールが長期休暇に開催する期間限定のプログラム。普段その学校で教えている先生が担当するため、英語だけでなくスポーツやアートにも触れられ、気に入ればそのまま受験を検討することもできます。

当社では、この3つを組み合わせた短期留学パックをご用意しています。3日間からのプランがあり、授業料(平日5日間・登録・教材費込み)、初日の同行、入学までの学校とのやり取り、平日の日本語サポート、昼食が含まれます。参考までに公表している料金は、3日間プランがRM2,980、5日間プランがRM3,900、1週間の延長がRM1,980、1ヶ月プランがRM7,980です(いずれも1名あたり)。航空券・滞在費・送迎・保険は含まれませんので、総額を考えるときは前章の内訳と合わせてご覧ください。

※2026年8月時点で当社サイトに掲載している料金です。円換算額は為替によって変わります。プログラム内容・料金は改定されることがありますので、最新の内容はお問い合わせください。夏休みなどの繁忙期は枠が埋まりやすく、ご希望の日程に添えない場合があります。

現地からのリアル

学校選びでよくいただくのが「日本人が少ない学校のほうがいいですか」というご質問です。短期の場合は、必ずしもそうとは限りません。1週間で日本語がまったく通じない環境に入ると、緊張だけで終わってしまうお子さんもいます。逆に、韓国や中国からのご家族が多い学校では、お互いに第二言語としての英語で話すため、かえって話しやすいという声もあります。

学校の国籍構成は時期によっても変わりますので、「日本人比率」という数字だけで決めず、その学校がどんなペースで、どんな雰囲気で授業をしているかを見ていただくのが確実です。滞在前に見学することもできます。

費用を抑えるコツと、つまずきやすい点

短期留学の費用を下げたいとき、効く順番はおおよそ決まっています。

順位やること
1位渡航時期をずらす。航空券が総額の幅を最も左右します。長期休暇のピークを外せるなら効果は大きいです
2位滞在期間をまとめる。1週間を2回に分けるより、2週間を1回にしたほうが往復航空券が1回で済み、滞在の単価も下がります
3位滞在先を見直す。学生寮やサービスアパートメントは、ホテル連泊より単価が下がることがあります
4位授業のコマ数を調整する。フルタイムからパートタイムに落とすと下がりますが、滞在日数は変わらないため効果は限定的です

※順位は費用構造から見た一般的な傾向で、ご家族の日程・人数・目的によって変わります。

一方、つまずきやすいのは次の3点です。①見積りが税別で、6%のサービス税を計算に入れていなかった。②MDACを早く登録しようとして弾かれ、出発直前に慌てた。③繁忙期に間際で申し込み、希望の学校に空きがなかった——いずれも、事前に知っていれば避けられるものばかりです。

お子さんの夏休みに合わせて検討されている方は、サマースクールという選択肢もあります。対象年齢や内容はマレーシアのサマースクールの記事で整理していますので、あわせてご覧ください。親子留学全体の種類と費用感は親子留学とはの記事、母子で長めに滞在する場合の費用はマレーシア母子留学の費用の記事で解説しています。

あなたの日程で、現実的な組み方と総額を出します

学校の空き状況、サービス税込みの見積り、MDACや保険の段取りまで、日程に沿って現地スタッフが整理します。
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よくある質問

マレーシア短期留学は最短どのくらいから行けますか?

受け入れ側の最短日数は学校やプログラムによって違い、1週間単位で区切る語学学校もあれば、数日から参加できる子ども向けのプログラムもあります。当社の短期留学パックは3日間から組んでいます。ただし「行ける日数」と「成果が出る日数」は別で、数日〜1週間は英語に触れる入口、2週間で生活に慣れ、1ヶ月で学習のリズムが回り始める、というのが現地で見ている一般的な流れです。日程が短いほど、到着日と帰国日をどう使うかで体感がかなり変わります。

マレーシアの短期留学にビザは必要ですか?

日本とマレーシアの間には査証免除の取決めがあり、外務省によると、観光や知人訪問を目的とした滞在が3か月を超えず、かつ報酬等の収入目的とした活動に従事する者を除き、査証取得は免除されています。旅券については、入国審査の際に残存有効期間が6か月以上あるものの提出を求められます。ただし短期滞在であっても、宗教活動・調査研究活動・テレビや映画の撮影を目的とする場合は査証が必要と明記されています。短期の語学研修がこの査証免除の範囲に入るかどうかを明示した公的文書は確認できていないため、申し込む学校とマレーシア移民局に必ずご確認ください。なお学生パスを取る場合は、マレーシア移民局の案内では申請時に申請者が国外にいることが条件とされ、旅券の残存有効期間も18か月以上と別の基準になります。

マレーシア短期留学で見落とされやすい費用はありますか?

2つあります。1つはサービス税(SST)で、複数の語学学校が公式サイトで「外国人学生の登録料・授業料に6%を加算する」と告知しています。学校からの見積りが税込みか税別かで総額が変わるため、申し込み前の確認をおすすめします。もう1つは滞在費で、1〜2週間の日程ではホテルやサービスアパートメントが中心になり、月単位で借りるより単価が上がります。このほか、往復の航空券は渡航時期によって金額の幅が最も大きい項目です。

MDACの登録はいつすればよいですか?

マレーシア・デジタル・アライバル・カード(MDAC)は、2023年12月1日から空港到着の国際線旅客に登録が義務づけられています。登録できるのは出発の3日前からで、それより早くは申請できません。申請フォームにも「渡航は提出日を含む3日以内でなければならない」と明記されています。旅行の準備を早めに終わらせる方ほど「先に済ませておこう」として弾かれやすいので、出発直前のタスクとしてカレンダーに入れておくのが確実です。永住権保有者や長期滞在資格の保持者などは対象外とされています。

親子で短期留学する場合、子どもだけ学校に通わせることはできますか?

短期のプログラムでは、お子さんが語学学校やナーサリーに通い、その時間に保護者の方が別の語学レッスンや学校見学、住まいの下見に充てる組み方が一般的です。ただし滞在が長くなり学生パスを取得する段階になると事情が変わり、マレーシア移民局の案内では、語学センター区分の学生パス保持者は扶養家族の帯同が認められないとされています。短期の体験から長期滞在へ切り替えるご予定がある場合は、早い段階でどのルートを取るかを整理しておくと安心です。

主な参照元(2026年8月17日確認)

  • 日本:外務省 海外安全ホームページ「マレーシア 安全対策基礎データ」(2025年12月24日更新/査証免除の取決め・3か月/宗教・調査研究・撮影目的は査証が必要/入国時の旅券残存6か月以上/MDACの義務化と出発3日前からの登録/たびレジと在留届/スリ・置き引きの多い地域)
  • 日本:外務省 海外安全ホームページ「マレーシアの危険情報」(2026年6月15日付・サバ州東側のレベル2/レベル1、それ以外は発出なし/感染症危険情報もなし)
  • 日本:外務省 海外安全ホームページ「海外旅行保険」(加入の推奨・概ね受けられるサービスの例・クレジットカード付帯保険の注意)
  • マレーシア:移民局 IMI「Student Pass」(3歳以上・就学前教育から高等教育まで/語学センターの区分/申請時は国外にいること/旅券の残存有効期間18か月以上/手数料RM60・社会訪問パスRM90/語学センター区分は扶養家族の帯同・就労が対象外/帯同可は修士・博士のみ/就労は週20時間まで)
  • マレーシア:移民局 MDAC 申請フォーム(提出日を含む3日以内の渡航であること)
  • マレーシア:官報 P.U.(A) 173/2025「Service Tax (Rate of Tax) (Amendment) Order 2025」(標準税率8%/第一附則第13号「教育サービス」は6%/2025年7月1日施行)
  • マレーシア:官報 P.U.(A) 172/2025(Group M=教育の課税範囲。学校区分の対象料金合計RM60,000の定め/高等教育機関・語学センターは非マレーシア国民への提供が課税要件)
  • マレーシア:関税局 RMCD「Guide on Private Education Services」(教育サービスへの課税は6%/語学センターに金額の線引きなし)
  • マレーシア:関税局 Service Tax Policy No.4/2025(Amendment No.2・2025年7月1日から適用。書籍代・宿泊費・食費・交通費・学生パス/ビザ費用を免税として明示)
  • マレーシア:関税局「Panduan Penginapan(宿泊に関するガイド)V4」(課税対象の宿泊施設の定義から、Act 550/Act 555 登録の私立教育機関が提供するものを除外/宿泊の税率は8%)
  • マレーシア:財務省 MOF「売上税率の見直しとサービス税の適用範囲拡大」(2025年7月1日施行)
  • 学校公式:ICLS(外国人学生の登録料・授業料に6%のSSTを加算・2025年9月1日〜/パートタイム英語コースの料金)
  • 学校公式:ELC Malaysia(非マレーシア国籍の学生への6%サービス税・2025年9月1日から反映/2026年度の授業料・教材費・入学金・学生寮の料金)
  • 学校公式:ELS Malaysia、Sheffield Academy(コース構成。授業料は非公表)
  • 生活費:Numbeo「Cost of Living in Kuala Lumpur」(2026年8月14日時点・利用者投稿の集計=二次情報)
  • 為替:Bank Negara Malaysia 公表レート(2026年8月時点、1リンギット=約38.7円)
  • 当社公表情報:ルシュエット「マレーシア短期留学」「語学学校」ページ(2026年8月時点のプログラム内容・料金)
本記事に記載した費用・制度・学校情報は、2026年8月時点に公開されている情報にもとづく目安です。為替はRM1≒38.7円で換算しています。制度や料金は改定されることがあるため、お申し込みの前に各公式サイト、または当社までご確認ください。