2か国の差がはっきり出るのは、学校の中身ではなく「親がどう住めるか」と「家賃」の2点です。シンガポールで保護者として滞在できるのは親か祖父母のいずれか1名だけで、しかもシンガポール国民か永住権保持者のスポンサーが要ります。家賃は3ベッドルーム換算で月70万円台からが目安で、クアラルンプールのおよそ4倍です。学費と家賃を合わせた年額でみると、クアラルンプールが年420万〜743万円、シンガポールが年1,100万〜1,650万円が目安になります。学費の差は、実は思われているほど大きくありません。ここから順に、数字の出どころを添えてご説明します。
結論:差が出るのは「親の滞在資格」と「家賃」
2か国を並べたとき、ご家庭の計画をいちばん左右するのは親の滞在資格です。お子様の学校は、どちらの国でも探せば見つかります。ところが親が一緒に住めるかどうかは、制度の条件で決まってしまうからです。
シンガポールでは、学生パスを持つお子様に付き添えるのは親または祖父母のいずれか1名のみです。加えて21歳以上のシンガポール国民または永住権保持者によるローカルスポンサーが必要とされています。現地に身近な知人がいないご家庭にとっては、ここが最初の関門になります。
マレーシアは、インターナショナルスクールに通うお子様の保護者向けに、実の親・法定後見人・養親・祖父母を対象とした滞在パスの枠が用意されています。スポンサーの国籍要件はなく、人数の上限も設けられていません。さらに長期滞在ビザのMM2Hなど、親側から資格を取るルートも並行して選べます。
もう1つの差が家賃です。単価の公的統計から換算すると、シンガポールの3ベッドルームは月70万円台からが目安で、クアラルンプールの人気エリアのおよそ4倍にあたります。学費よりも、この毎月の固定費のほうが総額に効いてきます。
公式情報でそろえた2か国の比較表
比較記事の多くは、片方の国の体験談をもとに書かれています。ここでは両国の政府機関が公開している条件だけを、同じ項目で並べました。
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| 比較項目 | シンガポール | マレーシア(KL) |
|---|---|---|
| 付き添える親の人数 | 親か祖父母のいずれか1名のみ | 人数の上限は設けられていない |
| スポンサーの要否 | 21歳以上の国民・永住権保持者が必須 | 国籍要件なし(学校が申請を担う) |
| 保護者の就労 | 入国後1年間は不可 | 就労は認められないと明記 |
| 親側から取れる滞在ビザ | 就労パス・事業ルートが中心 | MM2H・就労パス・デジタルノマド向け制度 |
| 公立校への編入 | AEIS合格が必要・学校は選べない | インター校・私立校が中心 |
| インター学費(小学・年額) | S$37,640〜49,040 約465万〜606万円 | RM59,460〜115,600 税込 約244万〜474万円 |
| 家賃(3ベッド・月額) | 約73万〜87万円 | 約15万〜22万円 |
| 学費にかかる税 | GST 9%(税込表示の学校あり) | サービス税6%(年間授業料がRM60,000超) |
この表を最初にお見せすると、多くの方が費用の行から見はじめます。ただ、実際にご家庭の計画が止まるのは、いつも上から3行目までのところです。学校は候補をいくつも出せますが、親の滞在資格は制度の条件と審査で決まるため、ご希望どおりに取れるとは限りません。
ですので私たちは、ご相談の順番を逆にしていただくようお願いしています。先に「誰が付き添えるか」を確かめてから、学校を見に行く。この順番で整理していただくと、途中でやり直しになるリスクを減らせます。
親はどう住めるか(シンガポールは1名だけ)
教育移住では、お子様の学生ビザと保護者の滞在資格をセットで考えます。ここは2か国でしくみが大きく違うところです。
シンガポール:LTVPは親か祖父母の1名のみ
シンガポールの学生パスは、入国管理局(ICA)が窓口です。申請は開講の2〜3か月前までに提出する必要があり、申請料S$45と発給料S$60がかかります。ここでも21歳以上の国民または永住権保持者によるローカルスポンサーが求められ、法人や団体では代われません。
付き添う保護者は、長期訪問パス(LTVP)を申請します。ICAの案内では対象が「シンガポールで学生パスにより就学する子の親または祖父母」と書かれており、申請できるのは親か祖父母のいずれか1名のみと明記されています。日本で「母親ビザ」と呼ばれることがありますが、条文上は性別を限定していません。
就労については、このパスのままでは働けません。人材開発省(MOM)の案内では、就学するお子様に付き添うLTVP保持者は入国後1年間は就労できず、1年を過ぎてから雇用主側がワークパーミットを申請できるとされています。就労同意書(LOC)というしくみもありますが、対象はシンガポール国民・永住権保持者の配偶者や21歳未満の子で、学生の親は含まれません。
有効期間は公式ページに明記がないため、更新の考え方は申請時点でご確認ください。いずれにせよ「付き添いながら現地で働く」という前提は置きにくい制度設計になっています。
マレーシア:インター校の保護者は祖父母まで対象
マレーシアの学生パスは3歳以上が対象で、パス代はRM60です。インターナショナルスクールに通うお子様の保護者には、学校レベルの保護者枠として社会訪問パスが用意されており、パス代はRM90です。対象は実の親・法定後見人・養親・祖父母と案内されています。
保護者側の必要書類としては、12か月以上の医療保険と、直近3か月の銀行明細などによる財政能力の証明が挙げられています(お子様本人の学生パスとは書類の一覧が分かれています)。ただし必要書類と収入の目安は、学校のあるエリアやご家庭の状況(お子様の人数・シングルマザー・親御様の国籍など)で変わります。一律の基準として受け取らず、在籍予定校のビザ担当や留学エージェントを通して個別にご確認ください。
就労は認められません。マレーシアの入国管理局は保護者について就労を認めない旨を明記しています。オンラインでの業務については明確なルールが整理されていないため、個別のご事情に応じてご相談いただくのが安全です。
学生ビザは学校の種類で窓口が違う
ここは混同されやすいところです。インターナショナルスクール(初等・中等)の学生パスと、語学学校や大学の学生ビザは手続きが別ものです。大学など高等教育の窓口はEMGS(Education Malaysia Global Services)で、インター校の手続きは学校が主体となって進めます。
また、高等教育の扶養家族パスは修士・博士課程の学生が対象です。インター校に通う未成年のお子様が親を呼ぶ制度ではありませんので、この2つを取り違えないようご注意ください。
親側から資格を取るなら
マレーシアには、お子様の学校を経由せずに親が滞在資格を取るルートもあります。代表的なのが長期滞在ビザのMM2Hです。定期預金額はUSD建てで公表されており、Silverが15万米ドル、Goldが50万米ドル、Platinumが100万米ドルとされています。参加費と住宅購入額はリンギット建てです。
年間90日(累計)の滞在義務については、申請ガイドラインでは50歳未満に課される条件として示されている一方、カテゴリ別のページには年齢の条件が書かれていません。公式サイトの中でも記述がそろっていない項目ですので、申請を検討される時点の条件は、MM2Hを扱うビザ専門のエージェントを通してご確認ください。制度の詳細はMM2Hの条件と費用でまとめています。
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学校に入れるか(AEISとインター校の空き)
学費を比べる前に確認していただきたいのが、そもそも席があるかという点です。ここは日本語の記事でほとんど触れられていません。
シンガポールの公立ルートは前提にしにくい
シンガポールの公立校に外国籍のお子様が編入するには、教育省が実施するAEISという入学試験を受けます。2026年の試験は9月1日から3日にかけて実施され、合格者は翌年1月の入学となります。対象は小学2〜5年と中学1〜3年に限られます。
教育省は案内の中で「入学は保証されない」「配置は学校の空き状況と申告した居住地域にもとづく」と明記しています。さらに「学校の配置は最終決定」とも書かれており、合格しても学校を自分で選ぶことはできません。受験料は小学校志望がS$340、中学校志望がS$630で、いずれもGSTが別途かかり、返金はされません。
つまり公立ルートは、費用は抑えられても結果を計画に織り込めない選択肢です。シンガポールを検討される場合も、インターナショナルスクールを軸に予算を組んでおくほうが安全です。
インター校は両国とも「空きがあるか」で決まる
インターナショナルスクールは、学費を払えば必ず入れるわけではありません。人気校では学年ごとに定員が埋まり、待機リストに並ぶことになります。とくに学年の途中からの編入は、空きが出るかどうかに左右されます。
マレーシアの場合も事情は同じですが、学校の数そのものが多く、候補を横に広げやすいのが違いです。クアラルンプール周辺だけでもカリキュラムの異なる学校が集まっており、第1志望が埋まっていても代替案を出しやすくなります。
学校見学に同行していて実感するのは、「入れる学年かどうか」で話がまったく変わることです。小学校低学年は比較的空きが見つかりますが、中学に上がる学年は募集の枠が細くなります。渡航の希望時期から逆算して、早めに空き状況を確認しておかれることをおすすめします。
英語がまったくの初めてというご家庭も多く、その場合はESL・EALと呼ばれる英語補習プログラムを備えた学校から見ていきます。受け入れ可能な英語レベルは学校ごとに違うため、学費の安さだけで選ぶと、入学後に授業についていけず転校になることがあるためです。英語サポートの有無は、最初から条件に入れておかれることをおすすめします。
学費は税の扱いをそろえて比べる
学費は、表示されている数字をそのまま並べると誤差が出ます。税込みで書いている学校と、税別で書いている学校が混ざっているからです。
シンガポールでは9%のGSTを含んだ金額を料金表に載せている学校があります。一方マレーシアでは、2025年7月1日から教育サービスへのサービス税が拡大されました。幼稚園・初等・中等の私立校とインターナショナルスクールについては、1人・1学年度あたりの対象料金の合計がRM60,000を超える場合に課税対象となり、税率は6%です。ここでいう対象料金は授業料だけではなく、入学金や施設費なども含めた1学年度の合計で判定されます。免除はマレーシア国民などに限られるため、日本人のご家庭は課税対象です。そろえずに並べると、マレーシア側が実際より安く見えます。
※RM60,000は学校側が課税事業者として登録する基準です。大学などの高等教育や語学センターはしきい値と関係なく非マレーシア人が課税対象とされ、学校の種類で扱いが変わります。
下の表は、両国5校ずつの公式料金表から拾った実額です。マレーシアの円換算にはサービス税6%を加えてあります。
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| 学年 | シンガポール(5校) | クアラルンプール(5校) |
|---|---|---|
| 小学校(年額) | S$37,640〜49,040 約465万〜606万円 | RM59,460〜115,600 税込 約244万〜474万円 |
| 中学・高校(年額) | S$43,780〜58,080 約541万〜718万円 | RM100,020〜143,400 税込 約410万〜588万円 |
| 税の扱い | GST 9%込みの表示が中心 | サービス税6%は別途と明記 |
ここで注目していただきたいのが、上限どうしの差が意外に小さいことです。小学校の上限はシンガポールが約606万円、クアラルンプールが約474万円で、差は1.3倍ほどにとどまります。一方で下限は約465万円と約244万円で、2倍近く開きます。
つまり「マレーシアは学費が安い」という説明は、学校の幅が広いから成り立っているのであって、上位校どうしを比べると差は縮みます。ご家庭が第1志望に置く学校のグレード次第で、結論が変わる部分です。
もう1つ見落とされやすいのが、授業料以外の一時金です。入学登録料や保証金は学校ごとに設計が違い、初年度だけで数百万円単位の差になることがあります。学費を比べるときは、初年度の総額で見積もりを取り直してください。
家賃が総額の差をいちばん大きくする
教育移住の総額を決めているのは、実は学費ではなく家賃です。ここが2か国でもっとも開きます。
シンガポールでは、都市再開発庁(URA)が民間住宅の賃料を四半期ごとに公表しています。2026年第2四半期の集計では、非landed住宅の賃料は1平方フィートあたり月S$5.42(契約数で加重した中央値)でした。3ベッドルームの一般的な広さである1,100〜1,300平方フィートに当てはめると、月S$5,950〜7,050、日本円で約73万〜87万円が目安になります。
2ベッドルーム(800〜950平方フィート)に下げると月S$4,300〜5,150で、約53万〜64万円です。広さを1段落としても、月50万円台からという水準は変わりません。
クアラルンプールは桁が変わります。日本人のご家庭に人気のモントキアラでは、3ベッドルームで月RM3,800〜5,800が相場で、日本円にすると約15万〜22万円です。築浅の高級物件はこれより上がり、周辺エリアに1駅ずらせば下がります。エリア別の目安はクアラルンプールの家賃相場でまとめています。
※シンガポール側の月額は、URAが公表している単価から広さを掛けて算出した目安です。URAが無料で公開しているのは単価と指数のみで、物件あたりの絶対額の公的統計は有料データベースに限られます。実際の賃料は物件の築年数・階数・設備で上下します。
家賃の話になると、ほとんどの方が「そんなに違うのですか」と驚かれます。学費の差は年に100万〜200万円ですが、家賃の差は月に50万円以上になることがあります。年間に直せば、学費の差より大きいわけです。
クアラルンプールの物件は、プールとジムが共用設備として付いているものが一般的です。同じ家賃でシンガポールに住もうとすると、広さも設備もかなり下がります。ここは現地を見ていただくといちばん納得されるところです。
母子2人・小学生1人の年間モデル
ここまでの数字を、実際のご家庭の形に当てはめてみます。母子2人でお子様1人が小学生というケースで、学費と家賃だけを足した年額です。
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| ケース | シンガポール | クアラルンプール |
|---|---|---|
| 学費を抑えた組み合わせ | 学費 約465万円 家賃 約638万円 年 約1,100万円 | 学費 約244万円 家賃 約176万円 年 約420万円 |
| 上位校+広めの住居 | 学費 約606万円 家賃 約1,046万円 年 約1,650万円 | 学費 約474万円 家賃 約269万円 年 約743万円 |
※家賃は月額×12か月です。シンガポールは、抑えた組み合わせが2ベッドルームの下限(月S$4,300=約53万円)、上位校の行が3ベッドルームの上限(月S$7,050=約87万円)。クアラルンプールはいずれもモントキアラの3ベッドルーム(月RM3,800/RM5,800)で計算しています。学費も各国5校の下限校・上限校を当てはめたもので、食費・光熱費・医療保険・一時帰国の航空券は含みません。組み合わせ次第で上下しますので、目安としてご覧ください。
どちらのケースでも、差の7割前後は家賃から出ています。学費だけを見比べていると、この構造が見えません。移住の予算を立てるときは、学費・家賃・毎年の固定費の3段に分けて並べると判断しやすくなります。
あわせて考えておきたいのが為替です。年400万円相当の支出なら、為替が10%動くだけで年40万円ほど負担が変わります。円安に振れた場合の上振れ分を最初から見込んでおくほうが安全です。費用の内訳はマレーシア移住にかかる費用で分解しています。
親が働くなら|就労ビザの給与要件
保護者としての滞在資格では働けないため、現地で収入を得たい場合は就労パスを取る必要があります。マレーシアは2026年6月にすでに改定済み、シンガポールは2027年1月から引き上げが予定されています。
マレーシアの就労パスは、2026年6月1日から基準が改定されました。カテゴリーIが月給RM20,000以上、カテゴリーIIがRM10,000〜19,999、カテゴリーIIIがRM5,000〜9,999という区分で、新規・更新の両方に適用されます。以前の基準(RM10,000/RM5,000/RM3,000)を載せている記事がまだ多いため、金額を見るときは改定後のものかご確認ください。
シンガポールの就労パス(Employment Pass)は、金融以外の業種で月給S$5,600以上が現行の最低ラインです。人材開発省は、2027年1月1日以降の新規申請では月給S$6,000以上に引き上げると公表しています。更新については、2028年1月1日以降に期限を迎えるものから新しい基準が適用されます。いずれも年齢が上がるほど必要額も上がり、45歳以上では月給S$1万を超えます。
この改定で、これまで扶養家族を帯同できなかったカテゴリーIIIでも帯同が可能になりました。給与は基本給のみで判定され、手当や賞与、国外で支払われる分は算入されません。お勤め先の給与体系によっては、額面が足りていても要件を満たさないことがあります。
第3の選択肢:ジョホールバルから通う
2か国で迷われている方に、もう1つお伝えしている選択肢があります。マレーシア南端のジョホールバルに住み、シンガポールとの距離の近さを活かす形です。
ジョホールバルを選ぶ経済的な理由は、マレーシア国内で安いことよりも、シンガポールの家賃を避けながら近い立地に住める点にあります。クアラルンプールとは学校の顔ぶれも費用感も変わります。
ただし、この選び方には確認しておくべき点があります。国境の通過には時間がかかり、通勤・通学の負担は決して軽くありません。日本語で受診できる医療機関はクアラルンプールより少なく、民間の医療保険が実質的に必要になります。費用の実額はジョホールバル移住の費用で条件別にまとめています。
どちらを選ぶか決める4ステップ
ここまでの内容を、実際に動く順番に並べ直しました。学校探しから始めないのがポイントです。
誰が付き添うかを決める
母だけか、両親か、祖父母か。シンガポールは1名のみでスポンサーも必要なため、この段階で候補が絞れることがあります。
親の収入源を決める
保護者の資格では働けない前提で、日本の収入・貯蓄・リモートワークのどれで支えるかを決めます。現地就労を前提にするなら、給与要件を先に確認します。
学費と家賃を年額で並べる
学費だけでなく家賃を12か月分足して比べます。初年度の一時金と、毎年の固定費も同じ表に入れておきます。
絞った国で学校の空きを確認する
ここでようやく学校です。カリキュラムと英語のサポート体制を見て、渡航希望時期に空きがあるかを確かめます。合格が出てからビザの申請に進みます。
よくある3つのつまずき
ご相談を受ける中で、繰り返し出てくるつまずき方を3つに絞りました。
1. 学校から探しはじめてしまう
もっとも多いパターンです。学校を決めてから親の滞在資格を調べ、条件が合わずに国ごとやり直しになります。先に付き添える方を確かめれば、見る学校の数が減って検討も早く終わります。
2. 学費だけで総額を判断してしまう
2か国の差は、学費よりも家賃から出ています。学費の表を見比べて「思ったより変わらない」と判断されると、渡航後に毎月の固定費で驚かれることになります。年額に直して並べてください。
3. 数年前の条件をそのまま信じてしまう
ビザの条件は改定されます。マレーシアの就労パスは2026年6月に基準が変わり、シンガポールの就労パスも2027年1月から引き上げが予定されています。マレーシアの入国管理局のページは更新が遅く、一般の方が読み解くのは難しいのが実情です。最新の入国情報は在マレーシア日本国大使館のページが確実で、ビザの条件は在籍予定校のビザ担当や留学エージェントを通して確かめるのが実務的です。
まずは、ご家庭に合う形を整理しませんか?
付き添える方・ご予算・お子様の学年をお聞きして、学校の探し方から滞在の手続きまで現地スタッフが個別に整理します。
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よくある質問
教育移住の費用は、シンガポールとマレーシアでどのくらい違いますか?
学費と家賃を合わせた年額で、シンガポールはマレーシアのおよそ2倍以上になります。母子2人・小学生1人の下限どうしで比べると、シンガポールが学費約465万円+家賃約638万円で年1,100万円前後、クアラルンプールが学費約244万円+家賃約176万円で年420万円前後です。差の大半は学費ではなく家賃から出ています。学校のグレードや住むエリアで変わるため、あくまで目安としてお考えください。
シンガポールでは母親が子どもに付き添って住めますか?
学生パスを持つお子様の親または祖父母がLTVP(長期訪問パス)を申請できますが、取得できるのは親か祖父母のいずれか1名のみです。さらに21歳以上のシンガポール国民または永住権保持者によるローカルスポンサーが必要とされています。身近に該当する方がいないご家庭では、この条件が最初の関門になります。
保護者ビザで働くことはできますか?
どちらの国も、保護者としての滞在資格では基本的に就労できません。マレーシアの入国管理局は学校レベルの保護者パスについて就労を認めないと明記しています。シンガポールのLTVPも入国後1年間は就労できず、1年を過ぎてから雇用主側がワークパーミットを申請できる扱いとされています。日本の収入をどう維持するかを、渡航前に決めておく必要があります。
シンガポールの公立学校に入ることはできますか?
AEIS(外国人学生のための入学試験)に合格すれば可能性がありますが、教育省は「入学は保証されない」「配置は学校の空き状況による」と明記しています。対象学年は小学2〜5年と中学1〜3年に限られ、学校を自分で選ぶこともできません。公立ルートを前提に計画を立てるのは避けたほうが安全です。
インター校の学費は、税込みで比べるとどうなりますか?
シンガポールの学校には9%のGSTを含んだ金額を表示しているところがあり、マレーシアの学校は「サービス税は別途」と書いているところが多いため、そのまま並べるとマレーシアが実際より安く見えます。マレーシアでは2025年7月1日から、1人・1学年度あたりの対象料金の合計がRM60,000を超えると6%のサービス税がかかります。判定は授業料だけでなく入学金や施設費も含めた合計で行われ、免除はマレーシア国民などに限られます。比べるときは税込みにそろえてください。
この記事で参照した公的情報
- シンガポール入国管理局(ICA)「Apply for a Student's Pass」https://www.ica.gov.sg/reside/STP/apply
- シンガポール入国管理局(ICA)「Apply for a Long-Term Visit Pass」https://www.ica.gov.sg/reside/LTVP/apply
- シンガポール教育省(MOE)「Admissions Exercise for International Students (AEIS)」https://www.moe.gov.sg/international-students/aeis
- シンガポール人材開発省(MOM)「Employment Pass eligibility」https://www.mom.gov.sg/passes-and-permits/employment-pass/eligibility
- シンガポール人材開発省(MOM)「Work passes for holders of Long-Term Visit Passes issued by ICA」https://www.mom.gov.sg/passes-and-permits/work-permit-for-foreign-worker/eligibility-and-requirements/who-can-apply
- シンガポール内国歳入庁(IRAS)「Current GST rates」https://www.iras.gov.sg/taxes/goods-services-tax-(gst)/basics-of-gst/current-gst-rates
- シンガポール都市再開発庁(URA)「Release of 2nd Quarter 2026 real estate statistics」https://www.ura.gov.sg/news/media/pr26-57/(賃料の単価データは data.gov.sg 公開のURA四半期統計)
- マレーシア入国管理局「Student Pass」https://www.imi.gov.my/index.php/en/main-services/pass/student-pass/
- マレーシア入国管理局「Revised Expatriate Salary Policy」https://esd.imi.gov.my/portal/pdf/Revised_Expatriate_Salary_Policy.pdf
- マレーシア関税局(RMCD)「FAQ - Expansion of Service Tax Scope 2025」https://mysst.customs.gov.my/faq-expansion-of-service-tax-scope-2025/
- MM2H公式サイト(観光芸術文化省)「Guidelines」https://www.mm2h.gov.my/apply/guidelines
- 学費は各校公式サイトの2026/27年度 School Fees ページ(Singapore American School/Tanglin Trust School/UWCSEA/Canadian International School/Stamford American International School/The Alice Smith School/ISKL/Garden International School/Nexus International School/Mont'Kiara International School)
本記事は2026年9月時点の公表内容にもとづきます。ビザ・税制・学費は改定されることがあるため、申請や出願の時点で最新の条件をご確認ください。