英語を母語としない国のうち、どこで英語が通じるのでしょうか。EF Education Firstが公表するEF英語能力指数(EF EPI)2025年版(第15回)では、アジアで最もスコアが高いのはマレーシア(世界24位・581点)でした。日本は96位・446点です。ただし2025年版(第15回)には台湾とシンガポールが含まれていません。対象国は版によって変わるため、この順位は「2025年版(第15回)に収録された国の中での順位」です。アジア25か国・地域のスコアと、日本人留学生が多い国の英語力を重ねて整理します。
この調査のまとめ2025年版(第15回)
- この指数の対象は、英語を母語としない国だけです。アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダなどの英語圏は、そもそもランキングに入りません。2025年版(第15回)では台湾・シンガポールも対象に含まれていません。
- アジアではマレーシアが1位です。世界24位・581点。次いでフィリピンが世界28位・569点でした。ただしこれは、台湾・シンガポールが対象に入っていない2025年版(第15回)での順位です。またこの指数が測っているのは「自発的にEF SETを受験した成人の英語スコア」であって、その国で英語が通じる度合いを直接測ったものではありません。「アジアで最も英語が通じる国」と一般化して読むことはできません。
- 日本は96位・446点です。アジアで日本よりスコアが高いのは16か国・地域でした。
このランキングは「英語を母語としない国」だけを比べたものです
EF英語能力指数(EF EPI)は、英語を母語としない国・地域の成人の英語力を比べた指標です。2025年版(第15回)では123か国・地域が対象になっています。
※本記事の「アジア25か国・地域」は、2025年版(第15回)が「アジア」として掲載している国・地域をそのまま使っています(当社が地理で選んだものではありません)。中央アジアや香港が含まれるのはそのためです。
ここで注意が必要なのは、対象の範囲です。アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダのような英語圏は、母語であるためランキングに含まれません。また2025年版(第15回)では、台湾とシンガポールも対象から外れています。「英語が通じる国」を探す目的でこの指数を見るときは、この前提を踏まえてご覧ください。
スコアは、2024年にEF SET(無料のオンライン英語テスト)を受験した220万人のデータをもとに算出されています。
アジアで最もスコアが高いのはマレーシアです
アジアの25か国・地域を並べると、マレーシアが581点で最も高く、世界では24位です。2位はフィリピンで569点、世界28位でした。
ただしこの順位は、2025年版(第15回)に収録された国の中での順位です。台湾とシンガポールはこの版に含まれていません。対象国は版によって入れ替わるため、他の年の順位とそのまま比べることはできません。
右の列には、参考として2024年度に日本人学生がその国へ留学した人数を並べています(日本学生支援機構の調査による)。本記事が参照した『2024(令和6)年度 日本人学生留学状況調査結果』(2026年5月公表)は上位10か国と「その他」の合計という形式のため、それ以外の国は「—」としています。掲載が無いという意味で、ゼロではありません。
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| 国・地域 | 世界順位 | スコア | 日本人留学生(2024年度) |
|---|---|---|---|
| マレーシア | 24位 | 581 | 3,064人 |
| フィリピン | 28位 | 569 | 3,697人 |
| 香港(中国) | 39位 | 538 | — |
| 韓国 | 48位 | 522 | 8,360人 |
| ネパール | 58位 | 514 | — |
| バングラデシュ | 62位 | 506 | — |
| ベトナム | 64位 | 500 | — |
| パキスタン | 67位 | 493 | — |
| スリランカ | 73位 | 486 | — |
| インド | 74位 | 484 | — |
| ブータン | 79位 | 473 | — |
| インドネシア | 80位 | 471 | — |
| 中華人民共和国 | 86位 | 464 | 3,615人 |
| ラオス | 88位 | 461 | — |
| トルクメニスタン | 91位 | 456 | — |
| モンゴル | 95位 | 447 | — |
| 日本 | 96位 | 446 | 対象外 |
| アフガニスタン | 96位 | 446 | — |
| ミャンマー | 99位 | 444 | — |
| キルギス共和国 | 101位 | 443 | — |
| ウズベキスタン | 104位 | 429 | — |
| カザフスタン | 107位 | 417 | — |
| タジキスタン | 110位 | 409 | — |
| タイ | 116位 | 402 | 4,789人 |
| カンボジア | 123位 | 390 | — |
出典:スコア=EF Education First『EF EPI EF英語能力指数 2025年版(第15回)』、留学生数=独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)『2024(令和6)年度 日本人学生留学状況調査結果』。留学生数は、参照したJASSO報告書に掲載されているのが上位10か国と「その他」の合計のみのため、それ以外の国は「—」としています。
出典:EF Education First『EF EPI EF英語能力指数 2025年版(第15回)』/作図:ルシュエット
日本は96位で、アジアの中では下位です
日本のスコアは446点、世界96位です。アジアの25か国・地域のうち、日本よりスコアが高いのは16か国・地域でした。
上位との差を見ると、マレーシアとは135点、フィリピンとは123点の開きがあります。近い国でも、韓国(522点)とは76点の差です。
この表に載せたアジア25か国・地域の平均は471.6点でした(25か国の合計11,791点÷25。当社が単純平均で算出)。日本の446点は、これを25.6点下回ります。
※スコアは相対評価ではなく、1〜800の尺度で表した数値です。2025年版(第15回)は、これを「非常に高い」600以上/「高い」550〜599/「標準」500〜549/「低い」450〜499/「非常に低い」449以下の5つのバンドに分けています(同書「この指数について」より)。同書にはCEFRとの対応も示されていますが、スコア帯とCEFRレベルは一対一では対応していないため、ここではEF EPI自身のバンドを記載しています。また各国のスコアは、単年ではなく3年分のローリング平均です。同じスコアの国が同順位で並ぶ場合があります。平均は日本を含むこの表の全か国を単純平均したもので、人口による重みづけはしていません。
日本人留学生が多い国の英語力を重ねると
日本人学生の留学先上位10か国(2024年度)のうち、4か国は英語圏のためこの指数の対象外です。残る国をスコア順に並べると、次のようになります。
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| 国・地域 | EF EPI 世界順位 | スコア | 日本人留学生(2024年度) | 日本人留学生(2023年度) | 前年度比 |
|---|---|---|---|---|---|
| マレーシア | 24位 | 581 | 3,064人 | 2,712人 | +13.0% |
| フィリピン | 28位 | 569 | 3,697人 | 3,200人 | +15.5% |
| 韓国 | 48位 | 522 | 8,360人 | 8,384人 | -0.3% |
| 中国 | 86位 | 464 | 3,615人 | 3,133人 | +15.4% |
| タイ | 116位 | 402 | 4,789人 | 4,396人 | +8.9% |
出典:表1に同じ。英語圏4か国(アメリカ合衆国・オーストラリア・カナダ・英国)は指数の対象外のため含みません。
非英語圏で日本人留学生が多い国のうち、スコアが最も高いのはマレーシア(581点)でした。マレーシアへの留学者数は3,064人で、前年度から+13.0%です。
※台湾は2025年版(第15回)の対象に含まれていないため、この表にはありません。
マレーシアで英語が通じやすいのは、公用語のマレー語に加えて英語が広く使われているためです。学校の授業や役所の書類、病院でも英語が使われる場面が多くあります。ただし国全体で均一というわけではなく、地域や場面によって差はあります。私たちが現地でご案内するときも、留学先の学校や住むエリアによって英語に触れる量は変わるとお伝えしています。
調査方法と、このデータの限界
データの出どころ
- EF Education First『EF EPI EF英語能力指数 2025年版(第15回)』(2024年にEF SETを受験した220万人のデータ)が一次ソースです(確認日:2026年9月17日)。
- 日本人留学生の人数は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)『2024(令和6)年度 日本人学生留学状況調査結果』(2026年5月公表)によります。
- 2つの調査を並べた表・図は、当社が作成したものです。
読むときの注意
- 英語圏は対象外です。この指数は英語を母語としない国・地域を比べたもので、アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダなどは含まれません。
- 台湾・シンガポールは2025年版(第15回)の対象に入っていません。過去の版と対象国が異なるため、年をまたいだ順位の比較はできません。
- 受験者が自ら選んだ集まりです。スコアは、無料のオンライン英語テストを自分で受けた人のデータに基づきます。その国の人口を無作為に抽出した調査ではないため、英語学習に関心が高い層に偏っている可能性があります。
- 調査の時点が異なります。英語力スコアは2024年の受験データ、留学生数は2024年度の集計です。2つを並べた表は、時点をそろえた比較ではありません。
- 留学生数は上位10か国分しか公表されていません。JASSOの報告書は上位10か国と「その他」の合計という形式のため、それ以外の国は本記事でも「—」としています。
- 留学生数は日本の大学等に在籍する学生のみです。高校卒業後に海外の大学へ直接進学した方(正規留学)や、小中高生の留学は含まれません。
- スコアは国全体の平均です。同じ国でも地域や場面によって英語の通じやすさは異なります。
出典一覧
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| 調査・資料名(リンク先で原典を確認できます) | 実施機関(原データの提供元) | 年次(基準日) | 確認日 |
|---|---|---|---|
| EF EPI EF英語能力指数 2025年版(第15回) | EF Education First | 2024年に EF SET を受験した220万人のデータ | 2026年9月17日 |
| 2024(令和6)年度 日本人学生留学状況調査結果 | 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) | 2024年度(2024年4月1日〜2025年3月31日に留学を開始した学生) | 2026年9月17日 |
データの引用・転載について
本記事の集計表・グラフは、出典表示のうえ引用・転載いただけます
当社が作成した表・図(英語力スコアと日本人留学生数を並べた部分)は、ご連絡なしで引用・転載いただけます。引用の際は、下記のように出典とリンクを添えてください。
出典:ルシュエット「英語が通じる国ランキング|アジア25か国の英語力スコア【2026年版】」
https://luchouette.com/column/data-eigo-tsujiru-kuni/
※政府統計そのものの数値は、各機関の利用規約に従ってください。本記事が再配布を許諾するのは、当社が計算・作図した部分に限ります。出典元の資料にも同じ数値が載っている場合は、原資料をあわせてご確認ください。
※このデータは毎年更新します。引用の際は、記事の更新日をあわせてご確認ください。
よくある質問
アジアでEF EPIスコアが最も高い国はどこですか。
EF英語能力指数2025年版(第15回)では、アジアで最もスコアが高いのはマレーシア(世界24位・581点)です。次いでフィリピン(世界28位・569点)でした。ただしこの指数は英語を母語としない国が対象で、台湾・シンガポールは2025年版(第15回)に含まれていません。また測っているのは自発的に受験した成人のスコアであり、その国で英語が通じる度合いを直接測ったものではありません。
日本の英語力は世界で何位ですか。
2025年版(第15回)では96位、スコアは446点です。対象は123か国・地域で、アジアでは日本より高いスコアの国・地域が16ありました。
このランキングにアメリカやイギリスが入っていないのはなぜですか。
英語を母語とする国は、この指数の対象外だからです。EF英語能力指数は、英語を母語としない国・地域の成人がどれだけ英語を使えるかを比べた指標です。
スコアはどうやって測っているのですか。
EF SETという無料のオンライン英語テストの結果に基づきます。2025年版(第15回)は2024年に受験した220万人のデータを使っています。自分で受験した人の集まりであるため、その国の人口を代表する調査ではない点にご注意ください。
英語力スコアが高い国に留学すれば、英語は身につきますか。
スコアはその国の人の英語力を示すもので、留学した方の英語がどれだけ伸びるかを示すものではありません。通学する学校の言語環境や、日常生活で英語を使う頻度によって変わります。
このデータを自分の記事で使ってもいいですか。
当社が作成した表・図(2つの調査を並べた部分)は、出典表示(本記事へのリンク)を添えていただければ引用・転載いただけます。EF英語能力指数およびJASSOの公表値そのものは、それぞれの発行元の利用規約をご確認ください。