移住や留学で海外に住むとき、その国には外から来た人がどれくらいいるのでしょうか。世界銀行が公表している「国際移民ストック」(居住している国とは別の国で生まれた人)の割合で、15か国を比べました。シンガポールは人口の48.7%が外国生まれである一方、日本は2.8%です。同じ「海外」でも、外から来た人の比率はまったく違います。
この調査のまとめ2024年
- 最も高いのはシンガポールの48.7%です。人口6,036,860人のうち2,841,665人が外国生まれでした(2024年)。
- 日本は2.8%で、15か国中12位です。シンガポールとは17倍近い開きがあります。
- 英語圏5か国は15.2%から30.4%の幅に収まります。オーストラリア30.4%、ニュージーランド28.2%、カナダ22.2%、イギリス17.1%、アメリカ合衆国15.2%です。
- 東南アジアのなかでも差が大きく開きます。シンガポールの48.7%に対し、マレーシアは10.7%、フィリピンは0.1%です。
目次
人口に占める外国生まれの割合
割合が高い順に並べました。人数ではなく人口に対する割合なので、国の大きさに関係なく比べられます。割合は世界銀行が公表している値(指標コード SM.POP.TOTL.ZS)をそのまま使っています。
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| 国 | 外国生まれの割合 | 外国生まれの人口 | 総人口 | 順位 |
|---|---|---|---|---|
| シンガポール | 48.7% | 2,841,665 | 6,036,860 | 1位 |
| オーストラリア | 30.4% | 8,111,404 | 27,194,286 | 2位 |
| ニュージーランド | 28.2% | 1,467,989 | 5,290,000 | 3位 |
| カナダ | 22.2% | 8,805,839 | 41,262,329 | 4位 |
| ドイツ | 19.8% | 16,750,084 | 83,516,593 | 5位 |
| イギリス | 17.1% | 11,845,479 | 69,281,000 | 6位 |
| アメリカ合衆国 | 15.2% | 52,375,047 | 340,003,797 | 7位 |
| フランス | 13.8% | 9,186,757 | 68,551,653 | 8位 |
| マレーシア | 10.7% | 3,806,514 | 35,557,673 | 9位 |
| タイ | 4.4% | 3,179,399 | 71,668,011 | 10位 |
| 韓国 | 3.5% | 1,811,507 | 51,751,065 | 11位 |
| 日本 | 2.8% | 3,409,529 | 123,975,371 | 12位 |
| ベトナム | 0.3% | 326,418 | 100,987,686 | 13位 |
| インドネシア | 0.2% | 445,726 | 283,487,931 | 14位 |
| フィリピン | 0.1% | 87,212 | 115,843,670 | 15位 |
出典:世界銀行 World Development Indicators(2024年)/原データ=国連経済社会局人口部(UN DESA)。割合は世界銀行の公表値です(人数を総人口で割った値とは、分母に使う人口推計が違うため一致しません)。
実数:シンガポール 2,841,665/6,036,860人/オーストラリア 8,111,404/27,194,286人/ニュージーランド 1,467,989/5,290,000人/カナダ 8,805,839/41,262,329人
出典:世界銀行 World Development Indicators(2024年)/原データ=国連経済社会局人口部(UN DESA)/作図:ルシュエット
外国生まれの人口は、多くの国で増えています
2000年から2024年までの推移です。単位は百万人で、割合ではなく人数です。すべての国が増えているわけではなく、フィリピンは2000年より減っています。
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| 国 | 2000年 | 2005年 | 2010年 | 2015年 | 2020年 | 2024年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| シンガポール | 1.3 | 1.5 | 2.2 | 2.5 | 2.6 | 2.8 |
| オーストラリア | 4.4 | 4.9 | 5.9 | 6.7 | 7.6 | 8.1 |
| ニュージーランド | 0.7 | 0.9 | 1.0 | 1.1 | 1.3 | 1.5 |
| カナダ | 5.5 | 6.1 | 7.0 | 8.0 | 8.3 | 8.8 |
| ドイツ | 10.4 | 11.2 | 11.7 | 12.6 | 15.0 | 16.8 |
| イギリス | 4.7 | 6.0 | 7.7 | 9.1 | 10.5 | 11.8 |
| アメリカ合衆国 | 34.8 | 39.5 | 43.9 | 47.9 | 50.5 | 52.4 |
| フランス | 6.1 | 6.8 | 7.3 | 8.0 | 8.6 | 9.2 |
| マレーシア | 1.6 | 2.2 | 3.1 | 3.5 | 3.7 | 3.8 |
| タイ | 0.8 | 1.7 | 2.6 | 2.9 | 3.0 | 3.2 |
| 韓国 | 0.1 | 0.2 | 0.6 | 1.3 | 1.7 | 1.8 |
| 日本 | 1.7 | 2.0 | 2.2 | 2.6 | 3.3 | 3.4 |
| ベトナム | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.2 | 0.3 |
| インドネシア | 0.3 | 0.1 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 |
| フィリピン | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
出典:世界銀行 World Development Indicators(2024年)/原データ=国連経済社会局人口部(UN DESA)。この表は人数(百万人)で、割合ではありません。全か国に数値がある年だけを載せています。
※この統計は毎年更新されるものではなく、5年おきの推計が中心です。表に載せた年以外の値は公表されていないか、推計の方法が異なる場合があります。
この数字が示していること・示していないこと
示しているのは、その国に「外国生まれの人」がどれくらいいるかだけです。移住のしやすさ、制度の寛容さ、日本人にとっての暮らしやすさを測ったものではありません。
また世界銀行の定義は「年央時点で、居住している国とは別の国で生まれた人の数。難民も含む」です。国籍ではなく生まれた場所で数えるので、その国で国籍を取得した人も外国で生まれていれば含まれ、その国で生まれた外国籍の人は含まれません。永住権の有無も関係ありません。
マレーシアの10.7%という数字は、東南アジアのなかでは高いほうです。ただしこの統計には就労目的の方が多く含まれており、日本の方がよくご相談される都市部のインターナショナルスクールの環境とは、見ている層が違います。
学校の多様性を知りたい場合は、この数字ではなくその学校の在籍者の国籍構成を学校に直接お尋ねください。学校によってまったく違います。
調査方法と、このデータの限界
使ったデータ
- 世界銀行 World Development Indicators から、国際移民ストック(SM.POP.TOTL)・その割合(SM.POP.TOTL.ZS)・総人口(SP.POP.TOTL)を取得しました(確認日:2026年9月20日)。
- この統計は5年おきの推計が中心ですが、2024年の値が公表されています(世界銀行のデータ更新日は2026-07-13)。出典一覧のAPIのURLから、同じ値をどなたでも確認できます。
- 割合は世界銀行の公表値(SM.POP.TOTL.ZS)をそのまま使っています。当社が「人数 ÷ 総人口」で計算した値とは、分母に使われている人口推計が違うため一致しません(最大で1.6ポイントの差がありました)。表の割合の欄は公表値、人数の欄は公表値の人数で、どちらも同じ2024年です。
- 移民ストックの原データは国連経済社会局人口部(UN DESA)の International Migrant Stock です。世界銀行は掲載元にあたります。
このデータで分かること・分からないこと
- 国籍ではなく生まれた場所で数えます。世界銀行の定義は「年央時点で、居住している国とは別の国で生まれた人の数。難民も含む」です。帰化した人も含まれ、その国で生まれた外国籍の人は含まれません。
- 元になる資料は国によって違います。国勢調査・住民登録など出どころが異なるため、国どうしを厳密に比べるには幅があります。
- 毎年更新される数字ではありません。5年おきの推計が中心で、年ごとの細かい増減を追う指標ではありません。
- 短期滞在者や在留資格のない滞在者の扱いは国によって異なります。国どうしを比べるときの誤差になります。
- どこから来た人かは分かりません。出身国の内訳はこの指標に含まれていません。
- 住みやすさの指標ではありません。制度・言語・治安・物価などは別に確認が必要です。
- 台湾は含まれていません。本記事で使った世界銀行の指標では、台湾の該当データを取得できなかったためです。
出典一覧
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| 調査・資料名(リンク先で原典を確認できます) | 実施機関(原データの提供元) | 年次(基準日) | 確認日 |
|---|---|---|---|
| World Development Indicators(世界開発指標) | 世界銀行(World Bank)=掲載元 | 外国生まれの人口・総人口(最新年は国により2024〜2024年) | 2026年9月20日 |
| 指標コード SM.POP.TOTL(国際移民ストック(居住国以外で生まれた人)) | 原データ=国連経済社会局人口部(UN DESA)International Migrant Stock/掲載=世界銀行 World Bank Open Data API | 本記事はこのURLから取得しました。同じURLで誰でも同じ値を確認できます | 2026年9月20日 |
| 指標コード SM.POP.TOTL.ZS(国際移民ストックの総人口に対する割合) | 原データ=国連経済社会局人口部(UN DESA)International Migrant Stock/掲載=世界銀行 World Bank Open Data API | 本記事はこのURLから取得しました。同じURLで誰でも同じ値を確認できます | 2026年9月20日 |
| 指標コード SP.POP.TOTL(総人口) | 原データ=各国の国勢調査・人口推計(世界銀行が集約)/掲載=世界銀行 World Bank Open Data API | 本記事はこのURLから取得しました。同じURLで誰でも同じ値を確認できます | 2026年9月20日 |
本記事の集計表・グラフは、出典表示のうえ引用・転載いただけます
当社が作成した表・図のレイアウトと解説文(割合・人数はいずれも世界銀行の公表値です)は、ご連絡なしで引用・転載いただけます。引用の際は、下記のように出典とリンクを添えてください。
出典:ルシュエット「移住先はどれだけ「外から来た人」が多いか|15か国の比較【2026年版】」
https://luchouette.com/column/data-gaikoku-umare-hiritsu/
※政府統計そのものの数値は、各機関の利用規約に従ってください。本記事が再配布を許諾するのは、当社が計算・作図した部分に限ります。出典元の資料にも同じ数値が載っている場合は、原資料をあわせてご確認ください。
※このデータは毎年更新します。引用の際は、記事の更新日をあわせてご確認ください。
よくある質問
外国生まれの人の割合が最も高い国はどこですか。
この15か国ではシンガポールで、人口の48.7%(2,841,665人)が外国生まれです(2024年)。次いでオーストラリア(30.4%)、ニュージーランド(28.2%)でした。
日本の割合はどれくらいですか。
2.8%です(2024年)。人口123,975,371人のうち3,409,529人が外国生まれでした。この15か国では12位です。
「外国生まれ」と「外国籍」は同じですか。
違います。この指標が数えているのは生まれた場所で、国籍ではありません。その国で国籍を取得した人も外国生まれであれば含まれ、その国で生まれた外国籍の人は含まれません。
マレーシアの割合はどれくらいですか。
10.7%で、この15か国では9位です(2024年)。東南アジアのなかでは高いほうですが、シンガポールの48.7%とは差があります。
この数字が高いほど住みやすいということですか。
そうとは限りません。この指標は外国生まれの人が人口に占める割合であって、制度の寛容さや暮らしやすさを測ったものではありません。ビザ・言語・治安・物価などは別に確認する必要があります。
データはいつのものですか。
2024年です。ただしこの統計は毎年更新されるものではなく、5年おきの推計が中心です。表2には2000年から2024年までの推移を載せています。