IB（国際バカロレア）カリキュラムについて

近年、日本でも注目を集めているIB（国際バカロレア）カリキュラム。

ここマレーシアでも、これまでイギリスカリキュラムなど他のカリキュラムのみを採用していたインターナショナルスクールでも、高校卒業前の２年間で選択制で国際バカロレアのディプロマを取得できるようになったりと、各インターナショナルスクールが国際バカロレアの可能性を重要視しているのが分かります。

とはいえ、

「人気なのは分かるけど、実際どんなカリキュラムなんだろう？」

「IB（国際バカロレア）カリキュラムが自分の子どもに合っているのか分からない」

と疑問に感じられる親御様も多くいらっしゃると思います。

そこでまずは、IB（国際バカロレア）カリキュラムについて詳しくご説明してみようと思います。

IB（国際バカロレア）とは

IB カリキュラム（国際バカロレア）は、スイス・ジュネーブで設立された非営利組織「国際バカロレア機構」によって認定された教育プログラムで、現在日本でも人気・知名度が高まっている教育カリキュラムの１つです。この国際バカロレア機構からの認定を得たインターナショナルスクールのみが、「IB校」としてインターナショナルスクールを運営することができます。

IBカリキュラムの特徴としては、教科書を用いずに、IBの独自カリキュラムに沿って授業を行う点です。世界に通用する論理的思考力や表現力、コミュニケーション能力を身につけていくのが目的です。そのため、IGBでは年にミュージカルやディベート等、さまざまな発表の場を設けられています。

各学年・年齢ごとにプログラム名の呼び名があり、それぞれの年齢に合った教育カリキュラムを構成しています。

学年・年齢ごとのIBプログラム

3歳〜12歳：Primary Years Program（PYP）
11歳〜16歳：Middle Years Program（MYP）
16歳〜19歳：Diploma Program高校（DP）

IBカリキュラムのディプロマ（修了過程）を取得することで、日本・マレーシア国内の大学のみならず、世界各国の大学入学資格に用いることができます。スコアによっては、大学入学後の単位振替などもできたりと、入学後も生きる資格の１つといわれています。

IB（国際バカロレア）の3つの特徴

子どもの才能を最大限に伸ばすチャンス

国際バカロレアカリキュラムでは、スポーツやアートなどお子様の特技・才能をどんどん伸ばしていくことができるチャンスが豊富にあるのが特徴です。

日頃から、一人ひとりが異なる考えを持っており、それぞれの正しさの可能性を認めることを大切に学習していくのが国際バカロレアカリキュラムの特徴でもあります。「異なる思考」や「異なる才能」を積極的に認め、共感し、自己・他者肯定感を高めていくのが目的となります。

もちろんカリキュラムの学習内容を習得することも大切ではありますが、このような国際バカロレアの方針から、お子様お一人おひとりの得意分野を伸ばしていくことができる環境にあるといえます。そして、そのための学校設備もさまざま取揃えているのが魅力といえます。

知識の詰め込みではなく、探究心と論理的思考の習得

国際バカロレアカリキュラムでは、「探究心」を育てることにより、答えを導き出すまでの過程における「論理的思考」や「情報収集」から必要な知識・スキル、そして他者との意見交換などを行います。そのため、教科書の内容を単に暗記する詰め込み型学習ではなく、

「テーマに対して結論を出すための探究心から知識を習得し、理論的思考を育てていく」

ことができます。

そしてこの教育方針の土台となるのが、「IB Learner Profile（国際バカロレア・ラーナー・プロファイル」、つまり、「IBカリキュラムを習得したゴールとする人物像」として掲げられる９つのテーマです。

・Inquirers　探究する人
・Knowledgeable　知識のある人
・Thinkers　考える人
・Communicators　コミュニケーションができる人
・Principled　信念のある人
・Open-minded　心を開く人
・Caring　思いやりのある人
・Risk-takers　挑戦する人
・Balanced　バランスのとれた人

これらの「国際バカロレア・ラーナー・プロファイル」があることで、探究心と論理的思考、そして他者への思いやりなど、世界で活躍するために役立つ能力を伸ばしていくことができます。